パワーアタック! スラム! |
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ぎゃーーー! やられた! |
ここは宝物の次元界。 メス達はデーモンと接触する。 「現在位置」 で! |
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デーモンはお湯に入った角砂糖のようにソッコー崩れて、ソッコー死んだ。 |
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すっごいデオチ雑魚で草も生えんわ。 |
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ね~。 | |
デーモンってイモータルの類だから不死身だと思ったけど 簡単に死ぬものね。 |
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本当は簡単に死なないけどね。 | |
デーモンは本拠地次元界じゃないと死にませぬ。 |
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もしくは本拠地次元界がないと、PPを失った時点で死ぬ。 | |
「こんなルール」 |
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つまりココがデーモンの本拠地ってことかな? |
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それも違うと思う。 | |
私が思うに、デーモンの本拠地は「オールドワンの六十字」が破壊した。 それで帰るとこがないデーモンは死んだんだと思う。 「オールドワン・・・六十字」 |
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ああ、正解です。 あとアッサリ死んでくれないとマスター的にメンドイんで・・・ |
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なるほどイモータルやデーモンの死に方はややこしいな。 |
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(あれ、そうなると) | |
大昔に死んだイモータルで死んでない人がいるような・・・ 「大昔に死んだ気がするイモータル(・・・になった人?)」 |
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・・・・・・・。 | |
コナーさんは・・・ |
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(いや、大昔の話なの!) | |
(おそらく、あの人とは二度と会うことはないよ) |
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まー、とにかくテントに戻って作戦会議をしましょうよ。 |
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緊急事態だしな。 軍隊に入り込んだデーモンをどーにかしねーとヤべーわ。 |
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うみゅ。 すぐに作戦会議なの。 |
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メス達はテントに戻り作戦会議をする。 ・・・・ ・・ 「現在位置」 そして会議終了。 |
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やはり聖水ピュピュッとぶっかけ作戦にしよー。 | |
聖水をかければデーモンは怒るし、軍に入り込んだデーモンを判別できる。 |
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うみゅ。 無難(ぶなん)な作戦なの。 |
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というわけで兵士さん。 聖水をみんなに配って下さいね。 |
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了解です! (>ω<)ゝビシッ |
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あと聖水を配給した食料に混ぜておけ。 | |
奴らが喰えばダメージを受けるから1発で分かる。 |
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などと話していると | |
1人の兵士がつぶやく。 |
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なるほど聖水か? 人間もやってくれるわ。 |
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となると聖水の出所はどうなる(。-`ω´-)? もし魔法で急造した聖水ならディスペルでだいぶ消せるな。 |
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!? | |
なの!? |
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兵士さん、なんで? |
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いや、分かる! |
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てめぇ! デーモンだな! |
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とーぜんだろ! 下等生物! |
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兵士の体が真っ二つに割れ 兵士の中から「鳥の特徴を持つデーモン」が現れる! さっき倒したスクリーミングデーモンと同種だろう。 「こんなの」 |
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すぐにパワー戦闘なの! | |
イニシアチブは |
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はん♪ こっちの勝ちだな♪ 凸(<●>∀<●>)凸 |
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テレポートで撤退! オルクスさまに報告。 「オルクスさま」 |
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ああああああ! |
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ああああああ! |
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デーモンは魔法陣の中にヒョイっと飛び込み、一瞬でどこかに消えた。 |
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逃げ方が鮮(あざ)やかすぎるの! |
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てか、ちょっとまって! 今のやり取りだけで分かったけどさ。 |
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デーモンって今まで戦った相手の中で一番賢くない? (私達の手の内を見切ってそっこー退散したよね?) |
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かなーり賢い。 弱いイモータルよりは強いから、インテリジェンス19を越えてるのもいると思う。 |
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OH・・・ これは致命傷だよ。 |
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相手の戦力が上なのに策まで見破られて、敵がどこに潜んでいるかも分からないの。 (しかも敵のヤバさが見えづらい) |
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と、メスがゆーた瞬間! | |
地面が縦に揺れる! ゆれた衝撃でテーブルや樽(たる)が3cm浮かんで倒れる! |
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な!? |
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によ!? |
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なにかな? なにかな? |
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外を見るの! |
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詳しい経緯は分からないが | |
上空から15mはある巨大なスケルトンが降ってきたようだ! 言うなればスケルトン空襲爆撃! 巨大なスケルトンが着地するごとに地面がゆれ、周囲にあるテントが吹き飛びまくる! |
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15mって! ガルガンチュアスケルトン! |
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テレポートで転送したのかしらん? |
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で、敵の数は!? |
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いまの所は50ぐらいだと思う。 | |
兵士達は応戦し、ガルガンチュアスケルトンと互角の戦いを繰り広げています。 |
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ガゴン! ガゴン! |
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ガゴン! ガゴン! |
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ええい!物理攻撃は後だ! ライトニングボルトでなぎ払えぇぇ! |
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前衛はディフレクト! ディフレクト! |
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おおおお! | |
すでに戦場になってるの。 |
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メス司令官! こっちも真上からガルガンチュアスケルトンがきます! |
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座布団をがぶって頭を守るの! |
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座布団なんかあったっけ? |
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TRPGやってるとドラえもんみたいに道具が出てくる時がある。 | |
ド ゴ ン ! |
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ド ゴ ン ! |
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などと話してるとガルガンチュアスケルトンが落ちてきて、メス達がいるテントも消し飛ぶ! | |
巨体襲来! メス達の前に「全長15mのガルガンチュアスケルトン」が3体現れたようだ。 |
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敵の特徴を見てやるわ! |
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3体のうち1体は赤いスケルトンですね。 なぜ赤いかは不明です。 |
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「現在位置」 |
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アカ! シャア専用スケルトン! |
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年輩者のセンスっすね。 | |
カタカタ、カタ! | |
(ちなみにプレイヤーには伝えてないが・・・) | |
(目の前にいる赤いガルガンチュアスケルトンは・・・) (ウェッポンマスタリー先生なのだ~あ!) 「赤いガルガンチュアスケルトンはウェッポンマスタリー先生」 |
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? | |
(もし、ここでウェッポンマスタリー先生を倒したらサイコーに鬱展開ですゾイゾイ) | |
※モンスター化した仲間をPCに殺させる話は欝ストーリーのド定番です。 禁じ手なのでヤルなというRPGモノも沢山います。 なおプレイヤーの反応が地味すぎてマスターが欝になる展開もあります。 |
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そうか私はスケルトンになって・・・ |
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味方を殺すんだな。 なんて様だ。 |
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(ウェッポンマスタリー先生は震える手で骨の棍棒を構え) (心の中で泣きながら前にでる) |
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来たね! イニシアチブは3! |
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6でスケルトンの先行! | |
巨大スケルトンはメスに骨の棍棒を振り下ろす! |
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なんの! ディフレクトで攻撃を受け流すの! |
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メスが鮮やかな体さばきと剣技で巨大な攻撃を無効化する。 その鮮やかな動きは剣聖のものと言っても過言ではない。 |
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(ああ素晴らしい技だ) | |
思えば彼女に剣を教えたのは私だった。 ヒナグリフにいた時はあんなに下手くそだったのに、あっと言う間にグランドマスターになって・・・ 私を越えるのも時間の問題だな。 |
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ヘイスト! |
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ライトニングボルト! |
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(もう、いいじゃないか) (私の剣はメスに受け継がれた) |
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スケルトンになった私がメスに勝てるわけがない。 このまま負けて、後はメスに |
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おらぁああああ! 2D6+14の4回攻撃で |
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ダメージ82なのぉおぉおぉ! |
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!?!? | |
メスの凄まじい斬撃がガルガンチュアスケルトンBを吹き飛ばす! | |
ガルガンチュアスケルトンはトラックにぶつかったようにひしゃげ、吹き飛び 上半身が消滅した! もはや人間業とは思えない! それは修行を終えたジャンプヒーローの必殺技に等しい攻撃だった! |
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82だぁぁ? なんじゃこの威力はぁ!? |
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マルチアタック+ヘイスト+ウェポンマスタリーが生み出す戦士の究極攻撃。 |
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ついにココまで行きついたかって感じよね。 |
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ふふん♪ 強くなりすぎちゃったかも~♪ |
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エッヘン♪ |
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(次は私) |
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(私が仲間を傷つける前にこの一撃でやってくれ) |
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なんか赤いスケルトンは手強そうですね。 | |
反撃される前にケリをつけたほうがよくないですか? |
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うん。 ターニングアンデッドで赤いスケルトンを攻撃しよう。 |
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(な!?) |
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じゃあ19PP消費して36レベルのターニングアンデッドを使うわ。 |
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36レベルなら自動成功ですな。 |
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じゃ! ターン! |
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セールちゃんの全身から閃光手榴弾のような凄まじい光があふれ 赤いガルガンチュアスケルトンが光の洪水に吹き飛ばされる! |
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(馬鹿な!) (私は化け物のまま生き残るのか!) (生き残って弱者を踏みつぶせというのか!) |
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赤いガルガンチュアスケルトンが腰をぬかしながら這って逃げ出した。 |
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よっし! 残ったガルガンチュアスケルトンは私が撃退します! |
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まー、こんぐらいの雑魚敵ならPPを温存しといたほうがエエわな。 | |
本番はデーモンよ。 |
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(雑魚敵・・・) | |
ね。 |
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あああああああああああああああああああああああああ! |
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(ターニングアンデッドで退散したウェッポンマスタリー先生が絶望しながら走り出す) |
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(死ぬことさえ許されないのか!) |
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(なにもかもが上手く行かなすぎる!) |
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思えば私の人生はなんだったんだ? | |
私は弱者を救うために戦い続けた! 単純な話だ! 難しい話じゃない! |
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なのに、おかしな奴らがよってきて気づいたら全て失敗している! |
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おい! デカいスケルトンが逃げ出すぞ! |
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狩れ! |
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狩れ! |
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兵士がアリのようにたかり | |
ウェッポンマスタリー先生は袋叩きにあう。 ウェッポンマスタリー先生がアリに襲われるミミズのようにのたうち回る。 |
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コロせ・・・ コロせ・・・ |
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邪悪なスケルトンはシネぇぇ! | |
最後は救おうとした兵士にリンチされて死ぬ! それが私の結末だ! |
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巨大スケルトンになったウェッポンマスタリー先生は血の涙を流しながらバラバラになって崩壊した。 「現在地」 悔しかった。 過去に戻れるなら何度でもやり直したかった。 でも・・・ |
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カーッ(゚Д゚)≡゚д゚)、ペッ カーッ(゚Д゚)≡゚д゚)、ペッ |
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よしメスっち司令官に報告だ! |
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これで、いい。 仲間を傷つけるぐらいなら死んだ方がマシだ。 |
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・・・・・・ ・・・・ ・・ ウェッポンマスタリー先生が消滅(ロスト)を受け入れる。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
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・・・・・・・。 |
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ま~だ | |
だよ~。 |
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!! | |
・・・・・・・。 |
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・・・・・・・。 |
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・・・・・・・。 |
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・・・・・・・。 |
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お前達は!? | |
気づけばウェッポンマスタリー先生は 何千という兵士の霊に囲まれていた 「現在位置」 |
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つか姉さん本当にコレでいいんですかい? |
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姉さんは間違ってないよね。 | |
間違った世の中が姉さんをブチ壊しただけだよね。 |
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・・・・・・。 | |
彼らは死んだ大戦争女王軍の兵士だった。 |
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お前達・・・なにを? |
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・・・・・・。 | |
・・・。 |
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アネさんの中に・・・ _| ̄|○ノノ |
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アネさんの中に・・・ _| ̄|○ノノ |
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アネさんの中に・・・ _| ̄|○ノノ |
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死んで粉になったウエッポンマスタリー先生の体に、兵士の霊が次々と憑依(ひょうい)する。 四千の霊が「排水溝に流れ込む水」のようにウェッポンマスタリー先生の体に流れ込む。 |
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お前達・・・ | |
お前達・・・ お前達・・・ |
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一緒にいこーぜ。 アネさん。 |
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姉さんを傷つけた奴らをみんなぶっコロしてやろーぜ。 (デーモンも大戦争女王もさ) |
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姉さんの中・・・ | |
温かいニャリよ。 |
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そうか | |
みんなが弱い私を支えていたのだな。 なぜいままで・・・ そんな当たり前の事に気づかなかったのだろう? |
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ウェッポンマスタリー先生が光の繭(まゆ)に変位する。 | |
さらに光の繭(まゆ)から脱皮する。 脱皮した姿は 何よりも恐ろしいナニかだった |
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なのん? |
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(・・・というような事がウェッポンマスタリー先生におきたがプレイヤーは知るよしもない) |
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死者のようすがおかしい? どういうことだ? |
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(くっくっく♪) (さすがは全ての危険が集まる宝物の次元界だ♪) |
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こんなモノでオルクスの優位が動くとは思えぬが、面白くなってきた♪ 大戦争女王は邪悪な笑みを浮かべていた。 |
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