顔面ソニーレイなの!

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∞射程の女銃鹿 折れるまで続く戦い

  第12話
f:id:mesgamer:20180531090810g:plain 音無自由「もう誰も殺させはしない!!」 
女銃鹿!
あなたを止める!
音無自由!
私は止まらない!

【秋葉原&梅田のビル郡】

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秋葉原の路地で女銃鹿が敵に銃口を向けた。

梅田のビル郡にあるビルの屋上で、音無自由が敵に銃口を向けた。



二人の異なる考えを持つグノーシャが決着をつけようとしていた。

おおおおお!!

音無自由はスミス&ウェッソンM500の引き金を引く。

スミス&ウェッソンM500から、1発の凶弾が吐き出される。

えらく遅い。


女銃鹿も銃の引き金を引く

女銃鹿のニューナンブm60が火を吹く。

放たれた銃弾は音無自由の撃った銃弾とは比べ物にならないスピードだった。


銃弾のスピードは秒速30万km。

銃弾は1秒間に地球を7回半回れる速度で、大阪に特攻する。


・・・・・。

瞬く間に大阪に突入した女銃鹿の銃弾は・・・

まだ発射されて間もない音無自由の銃弾に襲いかかる。

!?

音無自由の20m前方で女銃鹿のはなった銃弾と、音無自由のはなった銃弾が接触!


両者の銃弾は粉々に砕け散る。


迎撃完了。
ぐっ・・・銃の腕はやっぱりすごい。
でも人が多い秋葉原で銃を撃ったのは失敗だったね。

人が多い秋葉原で銃声がすれば大騒ぎになる。
しかも秋葉原は警察がよく巡回している。

女銃鹿は確実に不利な状況になるのは間違いない。

音無自由は秋葉原の状況を目視した。


そして驚愕した。

え…!?
大騒ぎになってない?

秋葉原で銃声がしたはずなのに誰も騒がない。
警察も動かない。

音無自由は一瞬困惑した……が
すぐに事情を把握した。

そうか…私の使った弾丸を再利用したんだ。
だから銃声がしなかった。
銃声が聞こえなければ誰も騒がない。

えらく隙が多い。

女銃鹿は攻撃の手をゆるめない。

一瞬の隙をついて女銃鹿が第二射を発射!

放たれた銃弾は光の速さで音無自由の銃を襲う。



瞬く間に…

音無自由の所持していたスミス&ウェッソンM500が粉々に砕ける!


音無自由の銃を持っていた右手に激痛が走る。
軽症だが右手の間接を痛めたようだ。

早すぎて対応できない!?
これで終わりです。

女銃鹿がニューナンブm60の引き金を2回絞った。

二発の銃弾が美しい放物線を描きながら、音無自由に襲い掛かる。

!!

女銃鹿の放った二発の銃弾が、音無自由の両腿を貫いた!

音無自由は足を震わせながらゆっくりと膝を付き・・・

・・・・

・・






うつ伏せに倒れた。
 
・・・・・・・。

音無自由の腿から血があふれでる。
もはや立ち上がるのも困難な状態だ。


テレレレレレレ♪ テレレレレレレ♪

音無自由の携帯から着信音がながれる。
誰からの電話なのかは分かっている。

音無自由は震える手で携帯を握り、スイッチを押した。

勝負はつき・・・
甘いよ死刑女。
私はこんな銃弾で倒れもしないし、屈しもしない。



そう言いながらも・・・
音無自由の腿から血が流れている。

深手を負った人間の言葉ではありません。
グノーシャの高い再生能力を甘くみないで欲しいね。
あなたのやせ我慢には興味がありません。
勝負は決しました。
それよりもあなたに話しておきたい事がある。

話?
私が殺した鈴木はじめの犯した罪の詳細です。
・・・・・。
鈴木はじめ34歳・・・無職。

彼は就職活動中に侮辱されたと、面接官に一方的な敵意を抱き。

面接官の家族5人を、自作の拷問器具で殺害しました。
これが世に知られる「田中一家拷問殺人事件」です。

事件の詳細に関しては、マスコミやネットの情報が錯綜しすぎて真実が分からない状態になりましたが……

今から話す事が真実です。

「鈴木はじめ」は深夜の25:00に被害者宅に潜入。
面接官の娘4人を薬物で眠らせた後に、誘拐しました。

その後、4人の娘を軽トラックで自宅の倉庫まで連れ出し・・・

冷蔵庫を改造してつくりだした、鉄の処女(てつのしょじょ)と呼ばれる拷問器具で娘4人を殺害したのです。

鈴木はじめの暴挙はまだ続きます。

その後、娘達の写真を使って、面接官と面接官の妻を自宅倉庫に呼び寄せた鈴木はじめは・・・

二人を薬物で身動きの取れない状態にします。

そして鈴木はじめは面接官の目の前で、面接官の妻を「鉄の処女」で殺害したのです。


面接官はショックを受け・・・
妻が死んで30分後に自殺しました。


それが鈴木はじめの犯した罪です。


・・・・・。
面接官には同居している母がいました。
彼女一人だけが海外旅行をしていたので、難を逃れました。

残された面接官の母は一人で無念を抱え・・・
鈴木はじめの死刑を望みました。


この世界は許してはならない犯罪者がいます。
犯罪被害者の無念は決して消えません。
犯罪被害者の家族は加害者の存在そのものを許さないでしょう。


あなたにはどうしても話しておきたかった。
・・・。

音無自由は四つんばいになり。

両手で地面を押し……
地面を押した勢いで立ち上がった。

両腿のダメージが深刻なおかげで立っているのがやっとの状態。

腿からは血が流れ……
足は常に痙攣している。

そうやって上目線で……
・・・?



殺していい人間を選んで残酷に殺すのか!
!?
理由があれば人を殺してもいい?
それは人のやる事じゃない。
今の話を聞いて……
だした結論がそれですか?

女銃鹿と音無自由は心底考えた。
「この人には何も伝わらないのか?」


こんなにも分かりやすく伝えているのに…

こんなにも簡単な言葉で伝えているのに…


あなたはいつまでたっても分かろうとしない!!


音無自由はスミス&ウェッソンM360Jを…
女銃鹿はニューナンブm60を…

敵に向ける。



もう……いい……
女銃鹿は少し黙れ。

!?

音無自由が「黙れ」と言った瞬間…
携帯から音が聞こえなくなった。

(∞消音を暴走させたようですね)


携帯の音だけではない。
周囲の声も生活音も全ての音が消滅した。



(な…なんだこれ? 全ての音が聞こえなくなったぞ!!)

東京都と大阪府の全ての音が消えた。


群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県 山梨県、長野県、京都府、奈良県、和歌山県 兵庫県

…の全ての音が消えた。


福島県、栃木県、新潟県、富山県、岐阜県 愛知県。静岡県、石川県、福井県、滋賀県 三重県、鳥取県、岡山県、香川県、徳島県

…の全ての音が消えた。



そして…

日本の全ての音が消えた。



(私一人を黙らせるために、随分と派手な能力を…)



(女銃鹿…勝負!)

音無自由は傷ついた足を強引に奮い立たせ、スミス&ウェッソンM360Jの引き金を引く。

(甘い!)

 

女銃鹿のニューナンブm60が、二連続で火を吹く。

両者の弾丸が回転運動を続けながら飛翔する。

空に浮かぶ雲を蹴散らしながら・・・
ガリレオの放物線を描きながら・・・


敵地に乗り込む。


両者の銃弾は愛知県名古屋市の上空で接触・・・

【愛知県名古屋市】

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火花を上げながら、銃弾と銃弾がぶつかり合う!!

つっきれぇええ!!

両者の銃弾が鉄火を撒き散らしながら、前に進む。




ぶつかりあった2つの銃弾は…

粉々に砕け飛び散った!!

終幕です。

女銃鹿が放った二発目の銃弾が、音無自由の斜め45度上空に出現!!


銃弾が光の線となり、音無自由に襲いかかる。 



銃弾が音無自由に接触するまで残り…

0.0000000003秒。

0.0000000002秒。

0.0000000001秒。


銃弾が

音無自由の右肩を貫いた!

!!

音無自由の右肩から大量の血が流れる。
ダメージは甚大。

それでも音無自由は倒れない。

屈しない。

音無自由は全身を震わせながら銃を構え、女銃鹿を狙った。





そして・・・
銃を構えた姿勢のまま気絶した。


・・・・・・。
立ったまま気絶するとは・・・。
あなたの根性だけは評価します。
音無自由。

音無自由が気絶すると

∞消音の影響で消えていた日本中の音が、一瞬で元に戻る。





ちゅん・・・
ちゅん・・・

音が戻って最初に聞こえた音は鳥のさえずりだった。

鳥のさえずりが戦いの終わりと平穏な日常のはじまりを告げた。

音が戻った!?
・・・・・・。

女銃鹿は銃をバックにしまい。
何事もなかったようにスタスタと歩き出した。

お・・・おい!
戦いは終わったのかよ?
・・・・・・。
おい!!
とりあえず今日のところは私の勝利です。
今日のところ???

女銃鹿は立ち止まり、大阪にいる音無自由を見てみる。

音無自由は気絶したまま銃をかまえていた。

彼女は死んでも倒れそうにない。
音無自由はこれからも似たような戦いを挑んでくるだろう。

そう考えると、女銃鹿は心底ウンザリした。

死んでも終わらない戦いです。

???

三号は何がどうなったのか状況が把握できないでいる。

女銃鹿が何と戦っていたのか?
女銃鹿が誰と携帯で話していたのかも分からない。

三号が女銃鹿に事情を聞こうとしたとき・・・




それより……行きましょうか?

女銃鹿の表情が急に柔らかくなった。

三号「平和な状態になったんだな。」

女銃鹿の表情を見て三号は戦いの終わりを実感した。


えっと……ゲームの体験会に行くんだったな。
そうですよ。
いまならギリギリ間に合います。


女銃鹿は早足でゲームの体験会会場に向かう。


(うまくはぐらかされてるんだろうな)

今事情を聞いても女銃鹿は答えてくれないだろう…

時間をかけて女銃鹿の信用を勝ち取ろう。
そうすれば女銃鹿のほうから事情を説明してくれる。

三号はそう考えながら楽しそうに女銃鹿を追いかけた。

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