あらら。 アッサリ。 |
|
メス達は空のど真ん中で呆然とする。 |
信じられん! こんなにアッサリ引くものなのか! 私の苦労はなんだったんだ? ш(○□○)ш |
|
とはいえアッサリ引けちゃう強者はヤバイと思う。 | |
ほとんどの強者は自分の力を過信して、引き際を間違えて自滅する~。 |
|
そーねぇ。 ある意味じゃデーモンって人間を超えた存在よねぇ。 |
|
うん。 今まで戦った敵で一番ヤナ奴だったよ。 |
|
|
|
ホントはこのまま殴りあったら負けてた気がします・・・ |
|
かもなぁ。 | |
なんにせよメス達は絶体絶命のピンチを切り抜けたのだ。 |
|
そ、そうか・・・ 答えが見つかった瞬間に全てが解決するものなのか・・・ |
|
空を飛んでいたウッポンマスタリー先生はユックリと下降しながら納得しようとする。 |
|
ですねー。 世の中そういうモノかもしれませんよー。 |
|
ああ。 私は弱い人間を救うためにイノシシのように進むだけだった。 だがそれではダメなのだ。 |
|
大事な事はうまくいく方法を見つける事だった。 |
|
まぁ、現実はそんなに上手くいかないけどね。 | |
現実世界じゃ「僕が考えた凄い方法」を試そうとしてコケた自称インテリさんがワラワラいるわ。 |
|
そうだとしても今回はうまくいった。 それでいいじゃないか。 |
|
ウッポンマスタリー先生はなんとも晴れやかだ。 |
|
おーい! (/≧△≦)/パタパタ |
|
姉さーん! (/≧△≦)/パタパタ |
|
下降し続けると | |
眼下に兵士達が見える。 勝利を確信したのだろう。 メス達に惜しみない歓声が送られていた。 |
|
姉さーん! (/≡□≡)/ |
|
メス総司令官~! (/≡□≡)/ |
|
デーモンが消えたし俺たち勝ったんですよね~? 勝利の全裸ダンスしていいんですよね~? |
|
そーだーぞー♪ 私だけを讃えるがよい♪ |
|
はっはっは♪ |
|
けっきょくほとんどの活躍はメスだったけどね。 |
|
はっはっは♪ 私しゅごーい♪ |
|
これでルールにのってるどのモンスターも負ける気がしないの~♪ 今の私達はあらゆる存在の頂点にいるよ~♪ ・・・・ ・・ |
|
・・・・・・ ・・・・ ・・ |
|
そのようだな。 もう、おまえに全てを任せるしかない。 |
|
なのの? |
|
ふと見るとウェッポンマスタリー先生の体から大量の光粒子がもれ | |
ウェッポンマスタリー先生の体が薄くなっている。 その光景は何よりも美しいがとても儚い(はかない) |
|
ちょ! ウェッポンマスタリー先生消えるんか? |
|
しょうがない。 だいぶ無茶な力を使ったからな。 |
|
なに言ってるのかな! さよならなんて絶対言わないからね! |
|
ああ・・・ 最後までしぶとい。 (o^_^o)ニコッ |
|
ウェッポンマスタリー先生の体から大量の光粒子がもれ・・・ | |
ウェッポンマスタリー先生の体がさらにさらに薄くなる。 |
|
のおおおおおお! すぐに対応するの! |
|
ウイッシュですか? グレータータレント判定ですか? |
|
もう、無理なんだ。 だから最後に言いたい事を言う。 |
|
兵士達を任せたぞ。 私はそれだけなんだ。 |
|
ちょっ! 待ってなの! |
|
ああ・・・ 気の利いた事が言えなくて、、、すまん。 こういう時に上手いこと言える人間になりたかったな。 |
|
うん。 TRPGで上手いこと言うのはホントムズイ。 |
|
いやいや! そんなことはどーでもいいだろ! |
|
これ完全に完全にロスト(消滅)する流れよね! |
|
とにかくウイッシュを連発するの! | |
・・・・ ・・ |
|
その力は兵士の蘇生に使ってくれ。 | |
私は・・・ ただ・・・ さよならだ。 |
|
そう言い残すとウッポンマスタリー先生は完全に透明になって | |
消えた。 |
|
のおおおおおおおおおおおおおお! |
|
ウェッポンマスタリーせんせーい! |
|
(ぐすん) | |
ウェッポンマスタリー先生はパーティの指先が触れる前に消える どうしようもない。 ホントにどうしようもないのだ。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ 「現在位置」 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
|
(ここから先はプレイヤーが見えない世界) | |
ウェッポンマスタリー先生だけが見える世界 ウェッポンマスタリー先生は「謎の青い空間」にいた。 |
|
・・・・・・。 |
|
・・・・・・。 |
|
・・・・・・。 |
|
・・・・・・。 | |
その空間で 何千という兵士の霊が剣で敬礼しながらウェッポンマスタリー先生を出迎えていた。 |
|
すまないな。 巻き込んでしまって・・・ |
|
そんなこと無いですよ。 (ノ。>0<。)ノオロオロ |
|
俺たちはアネさんについていっただけです。 |
|
アネさん。 最後まで一緒ですよ。 (ノ。T◇T。)ノ |
|
――――――――――――――― |
|
ウイッシュ!ウイッシュ!ウイッシュ! |
|
そう言えば、コメント欄に呪文使いのアンデッドを復活させる方法が書いてあったね! | |
それも試すの! |
|
おまえなんでも試すんだな勘弁してくれよ。 | |
――――――――――――――― |
|
相変わらず全力で足掻くんだな。 | |
メス。 だからこそお前に全てを託せる。 |
|
あのアネさん・・・ (T□T) |
|
ああ、苦しみも格差もない無の世界へ・・・ |
|
青い空間にいたウェッポンマスタリーは光の中へ吸い込まれる。 | |
そしてウェッポンマスタリー先生は完全に・・・ 消え・・・ ガ チ ッ ! |
|
!? |
|
いや! 消えない! |
|
消える直前で誰かがウェッポンマスタリー先生の手をつかんで止めた! |
|
だからさ! 託すんじゃなくて自分でやりなよ! |
|
私はやらないからね! 突然、メスの手が現れ ウェッポンマスタリー先生の手を潰すような勢いでつかむ。 |
|
は? おまえら? なんで? |
|
( ▼_▼)―C<―_-) ガチッ! |
|
つか私達みたいなチンピラに任せるのは無責任よ。 |
|
けっきょく兵士をガチで救えるのはウェッポンマスタリー先生だけなんですよねぇ。 | |
( ▼_▼)―C<―_-) ガチッ! |
|
感動のお別れができると思ったか? | |
残念♪ クソ展開で邪魔してやんよ♪ |
|
お前まで? | |
( T◇T)―C<―_-) ガチッ! ( T◇T)―C<―_-) ガチッ! ( T◇T)―C<―_-) ガチッ! |
|
アネさん! なに勝手に死ぬつもりなんですか! (/T△T)/ |
|
俺たちは姉さんを守るためにここまで来たんですよ! (/T△T)/ |
|
何万という兵士の手がウェッポンマスタリー先生をつかむ! どさくさに紛れて変なとこをもむ奴もいた。 |
|
ば、おまえら!? | |
(つ=∀=(*○□○*)⊂ギュッ |
|
もどろー。 | |
みんなウェッポンマスタリー先生の生存ルートを望んでる~。 |
|
それで、いいと思うの! |
|
多くの兵士が消滅していった! | |
私だけが都合よく生き返っていいわけがないだろ! |
|
そんな道理は全ルール使いまくってぶっ潰してやんよ! |
|
お前という奴は! |
|
( ;△;)―C<―_-) ガチッ! |
|
( ;△;)―C<―_-) ガチッ! |
|
( ;△;)―C<―_-) ガチッ! | |
ガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチ! 生きろ! ・・・・・・ ・・・・ ・・ 人間は生きることが全部である。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
|
ゲホッ! ゲホッ! |
|
気づけばウェッポンマスタリー先生は地面で寝ていた。 目を覚まし、胃液を吐き嗚咽(おえつ)する。 「現在位置」 そして生者の呼吸をはじめた。 |
|
蘇生した・・・だと? |
|
(おお!) |
|
やったー♪ | |
ウェッポンマスタリー先生の蘇生が成功したのーん♪ |
|
いや! ちょっと待て? |
|
どーやって? 常識的に考えて不可能だろ? |
|
「驚異のウィッシュ100回」+「グレータータレント判定」を使った歴史改変でどーにかなりましたよ~♪ |
|
あとコメント欄でみた呪文使いのアンデッドを戻す方法もやったわね~。 | |
テロルも呪文使いと大差ねーだろ的なアクロバティック解釈でさ |
|
あと、ロストしても落ちてる毛髪から蘇生すればセーフじゃね? もやった~。 |
|
よーするにやれることを全部やりまくったからね♪ | |
全ルールを総動員して死んだ事実そのものを無効化したの♪ |
|
(あと、私の圧もマスターにかなーり効いたと思う) |
|
(プレイヤーの圧が怖くてウッカリ認めちゃったよぉぉ) |
|
ええ・・・ 往生際が悪いと思ったがお前らそこまでするのか・・・ |
|
こっわ! お前ら必死すぎこっわ! 生き返ったウェッポンマスタリー先生がドン引きする! |
|
安心しろ。 私だけはフツーに見捨てようとしたからな(嘘) |
|
うーん。 こういう時のイビルキャラって扱いがむずーい。 |
|
(話の流れ的に邪魔とか出来ないし・・・) |
|
アネさん! (/ T△T)/ |
|
アネさん! (/ T△T)/ |
|
生き返って良かったよー! (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ (ノ*´ω`*)ノ |
|
1万人の兵士が一斉にウェッポンマスタリー先生に抱きつこうとして群集雪崩(なだれ)をおこす! | |
フツーに大惨事だが、みんな笑顔! ハピハピ・ハッピー大惨事! |
|
よーし私もウェッポンマスタリー先生に抱きつくよ~♪ |
|
うえーい♪ ε=(ノ*●▽●*)ノ |
|
馬鹿か! 全軍で抱きつかれたら、私がつぶれるだろ! |
|
私達の愛は重いよー♪ ε=(ノ*´ω`*)ノ |
|
ラブ・ダーイブ! ε=(ノ*´ω`*)ノ |
|
おまえらの愛が重すぎて物理で死ぬわ! | |
有頂天な群集雪崩(なだれ)で怪我人が出まくる。 でも笑顔の群集雪崩(なだれ)は止まらない。 |
|
はっはっはー♪ お姉ちゃん潰れマスター♪ いまHPゼロでーす♪ |
|
私も巻き込まれて死んだぞ! ゴラァ! |
|
あーあー。 完全に喜劇じゃーん。 |
|
つか最上位のレベル帯って命の価値が軽すぎなのよね。 |
|
うーん。 悲惨なダークファンタジーを予定していたマスターがかわいそうな気がしてきた。 |
|
(でも、この流れのほうが好き) |
|
はっはっはー♪ | |
これでデーモン編はわたし様の大勝利で終わったのー♪ えっへん♪えっへん♪ |
|
まったく。 | |
こいつと来たら・・・ いつも私が進む道を邪魔しおって |
|
ったく。 | |
ウェッポンマスタリー先生は、こんな笑顔ができるのかと思えるほど良い笑顔で笑っていた。 やはり美人は笑顔が似合う。 |
|
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 |
|
ここは宝物の次元界。 宝物だらけの世界。 |
|
でも空だけは青く青く晴れ渡る。 兵士達の顔も晴れ渡っていた。 |
|
やったーん! 俺たち大勝利ー! ┗(^▽^≡^▽^)┛ |
|
⊂二(;゚Д゚)二⊃キョトーン | |
どゆこと? ドラゴンフライ軍団はなにがおきたか把握できていない。 |
|
よし。 すぐに次の行動にうつろー。 |
|
うん! クレリック部隊を招集! 今から蘇生しまくって全軍を立て直すよ! |
|
メス達はルールで最も危険なデーモンを退け、生き残ったのだ。 「次回はデーモン編ラスト、経験値の計算と次の展開だよ」 |
|
次の話へ 前回の話へ TOPに戻る |