| 転売屋のワープ | |
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2023年3月12日 メス「おのれぇぇ転売屋ぁぁ！地上で最も邪悪な一族の末裔（まつえい）どもがぁ！」 |
夜８時 国境警備隊の事務所 「国境警備隊の事務所」  |
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おーし、全員集まったな。 |
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れれ？ このお兄さんダーリー？ |
| 事務所には「メス」と「６０Ｇ」と「セールちゃん」・・・ あと、知らないお兄さんがいた。 「知らないお兄さん」  筋肉ジムに１匹はいそうな爽(さわ)やかな筋肉お兄さんだ。 |
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もしもーし。 ポリスメーン。 |
場に相応しくない爽やか野郎がいますよー。 |
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ん？ ああ・・・ヅラを忘れたか。 |
お兄さんがテーブルに置いてあるカツラをつける。 お兄さんがカツラをつけると・・・ 「隊長」  隊長に変身した。 |
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ちょ！ お兄さんが隊長さんになっちゃったよ！ |
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つかさ、隊長。 |
イケメンなのになんでヒゲモジャのヅラつけてるんっすかねえ～？ 顔面雑魚にヨユーを見せつけてるんですか？ |
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人間ってのは外見に引っぱられて自分を演じるように出来てるからな。 |
それがウゼーからヅラをかぶってるだけだ。 |
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なにそれ？ あんがい繊細なわけ？ |
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ほっとけ。 |
隊長はバツが悪そうにヅラポジションを整える。 |
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なるほど今回は隊長さんの顔面お披露目会なんだね♪ |
じゃーかいさーん♪ |
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かえさんわ！ |
隊長が帰ろうとするメスのド頭をつかんで持ち上げる。 |
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おおう！ 人間ＵＦＯキャッチャーなの！ |
ぶらーんぶらーん。 |
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とにかく緊急事態だからな！ |
米軍が「行動回数強化剤」をうっかり捨てて、自衛隊員が拾いやがったそうだ！ |
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問題ねーだろ。 |
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普通ならな！ |
だが！その自衛隊員がな！ ネットオークションで「行動回数強化剤」を転売しやがったんだよ！ この野郎！ 「行動回数強化剤」  |
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ええ！ つまり自衛隊が兵器を転売したってことー？ |
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最近の転売厨ってそこまでやっちゃうのー！ |
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おのれぇぇ転売屋ぁぁぁ！ 地上で最も邪悪な一族の末裔（まつえい）どもがぁぁ！ |
ガウガウ！ メスが突然エキサイティングし、近くにあるパイプ椅子をつかみ敵を探す。 |
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で、俺達は |
今から行動回数強化剤を購入した家にカチ込むわけよ。 |
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こういうのって警察にやらせたほうがいいんじゃねーの？ |
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もう、そういう状況じゃねーんだわ。 |
警察も自衛隊も動くし、日本にある暴力装置もじぇーんぶ動く。 |
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そこまでかよ。 |
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とにかく俺と６０Ｇとメスで踏み込むからな。 |
セールちゃん！ |
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もうやったわよん。 |
ワープ専用のドアを購入者の家につなげといたわ。 セールちゃんが人とは思えない速度でノートパソコンを叩きながら言う。 |
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おお♪ どこでもドアーんだね♪ |
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セールちゃんは仕事が早くて優秀だなぁ。 |
なんでうちに島流しされたんだろ、可愛そ。 |
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じゃあ、踏み込むからな。 何かあればをすぐターゲットを殺せよ。 |
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ラジャ♪ 私の恐ろしさを見せつけまくるの♪ |
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いや、メスは見学だ。 |
防衛省の許可がおりないとメスの戦闘は許可されない。 |
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ぬぅ。 最強戦力に動くなと申すか。 |
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ああ、即行くぞ。 |
隊長が事務所の出口にある扉を開けた。 |
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ガチャ！ |
扉はニート少女の家につながり 隊長と６０Ｇとメスは「ニート少女の家」にワープする。 「ニート少女」  「ニート少女の家」は「昭和のボロ家」といった感じだ。  |
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ふむ。 家の中は真っ暗だな。 |
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なんか床が濡れてるし、鉄のニオイがするの。 |
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ライトをつけるぞ |
６０Ｇが軍用のかなり明るい懐中電灯をつけ 絶句した！ |
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！？！？！？ |
廊下は何万という血の足跡がビッチリくっついている。 地獄を越えた地獄のような光景でしかない。  |
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なにかなこの血の足跡は！ |
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こいつは行動回数強化型が暴走した形跡かもしれねーな。 |
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だったら大当たりじゃねーか！ |
隊長がズンズン進み、部屋の扉を開けまくる。 ガチャ！ガチャ！ |
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こっちはどうだ！ |
ガチャ！ |
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おおう！ なんかヤバイ部屋に出たね！ |
扉の先は血の足跡が何万もついた部屋があり 部屋の中心には直径４０ｃｍの肉団子にされた人間の死体があった。  |
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手遅れか。 |
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すでに身内は殺されたとみていいな。 |
多分、付近の住民も全て殺されている。 |
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セールちゃん、この死体を見てくれ。 |
死体が誰だか分かるか？ ６０Ｇがスマホのカメラで映像を送り 事務所にいるセールちゃんがノートパソコンで肉団子の映像をみる。 |
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じゃー死体の情報から人工知能が推理・・・ |
さらにマイナンバーのデーターと照合っと。 |
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ふむ。 |
この死体は薬を飲んだ荷戸少女子（にとしょうじょこ）の祖母 荷戸祖母子（にとそぼこ）ね 「この子の名前は荷戸少女子（にとしょうじょこ）」 |
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薬を飲んだせいで祖母を殺したのかよ？ 鬼カワイソすぎる。 |
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外に出て荷戸少女子（にとしょうじょこ）を探すぞ。 |
隊長と６０Ｇとメスが駆け足で外にでる。 外もまた血の足跡だらけの地獄だった。  |
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救いが一ヶ所もなくて吐きそー。 |
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ねーねー、行動回数強化型が暴走するとどうなるのかな？ |
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アメーバーみたいに動くモノを全て攻撃するようになるな。 |
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なるほど動くモノを攻撃するんだね。 |
と、なると・・・ 今、目に見える範囲で動いてるのは・・・ メスが周囲をキョロキョロと見回す。 |
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あっ！ |
ふと上を見ると３００ｍ上空で「ジェット旅客機」が飛んでいるのが見える。  そして、彗星のような何かがその飛行機に向かって飛んでいるのも分かった。 |
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隊長さん！ あの怪しい光はナニかな！ |
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なんだ？ |
隊長が双眼鏡をだし、双眼鏡を覗（のぞ）き 彗星のようなナニかを見る。 |
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うぉ！？ なんじゃこりゃ！？ |
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・・・・・・。 |
その彗星のような何かは 丸くなった荷戸少女子（にとしょうじょこ）だった！ 「丸くなった荷戸少女子（にとしょうじょこ）」  |
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