3話(Bパート) | |
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2020年4月1日 ※こっちがBパート (Aパートの続きから) |
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ん? なんか操縦室のほうで音がした? |
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びゅおおお! |
ここは旅客ロケットの客席。 60Gとセールちゃんはヴァカがやらかした犯罪に巻き込まれていた。 「旅客ロケットの座席」 ![]() |
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え? なにこの冷気? |
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おおおおおおお! |
突然! 操縦室の屋根からマイナス30度の空気が入り込み・・・ 北海道の寒波レベルの風が客席を蹂躙(じゅうりん)する! ![]() |
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きゃぁぁぁぁ! |
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なんだこの寒さは!? |
台風レベルの風がパンフレットを吹き飛ばし、客席は風と悲鳴が飛びかう混乱地獄へと変わった。 |
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もしかして機体に穴? |
ロケットが落ちたら100%死ぬぅぅ! いやぁぁぁぁぁ! 。゚ヽ( ゚`Д´゚)ノ゚。。゚ヽ( )ノ゚。。゚ヽ(゚`Д´゚ )ノ゚。 |
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なによぉぉ! なにが起きてるのよぉぉ! |
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分からん! 機長室でなんかあったのかぁ! |
客室でノンビリしていた60Gやセールちゃんも混乱していた。 |
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大変です! 機長が突然消えました(TдT) ! |
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なんでだよぉぉーー! |
(スマホポチポチ・・・ロケット事故ナウ!) (リツイート! 爆増!) |
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のんびりつぶやいてる場合じゃないわよ! |
無限! セールちゃんが火花をまき散らしながら1秒間に500回行動し、操縦室に向かう! ![]() |
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まってよーん! 俺を一人にしないでー! |
60Gは赤い稲妻となり1秒間に500回行動する! ![]() |
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バリバリ・バリ! |
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シュババ・バッ! |
動きまくる稲妻と火花! 60Gとセールちゃんは操縦室に入り・・・ 忍者のように天井にへばりつき・・・ 開いていた操縦室の天井を両手で閉じた! |
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これで冷気と風は止まったわね。 (なんで操縦室の天井が開いてるのよ?) |
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そんなことよりセールさん。 |
パイロットがおりませんわよ。 ついでに操縦室の椅子もありませぬ。 操縦室の状況を目視した60Gは絶望し、なんとなく空気椅子をしてみる。 |
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なんでよ! |
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分かりません! (≧д≦)ゝビシッ! |
知能労働はおまかせしまっす! |
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あんたはイザって時に役に立たないよね! |
私がやるわよ無限! セールちゃんが歯をガチンと噛むと、セールちゃんの全身の穴という穴から大量の火花が吹き出す! ![]() そしてその火花が触手のように動き、機械を触りまくる! 情報を調べまくる! その光景は獲物を触るイソギンチャクのように見えた。 |
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OK 現状を把握したわ。 |
思ったよりも、かなり最悪。 |
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ヤバヤバなんですね? |
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ヤバヤバと言うよりも・・・ |
ヤッヴァ~! ・・・ね。 旅客ロケットのサイドスラスターが動いてませんことよ。 |
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サイドスラスターってロケットの横っちょについてるロケット噴射するパーツだよな? |
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そそ。 |
ロケットって、サイドスラスターから出るジェットで角度を変えたり、機体を安定させたりするわけよ。 ![]() |
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無茶苦茶重要なパーツじゃないですか。 |
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でさ、このままの角度で行くとさ。 このロケットさ・・・ |
沖縄の米軍基地に自爆テロしそうなんだけど、どうしようか? (旅客ロケットゆーてもほぼミサイルみたいなもんだし、そらテロもできちゃうわよね~) |
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やだぁぁぁ! ウンコぶりゅぶりゅ! |
60Gが頭を抱え、口で「ウンコぶりゅぶりゅ!」と言いショックをアピールする。 |
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今から修理できる自信はないし、サイドスラスターの代用品も見当たらない。 |
最悪、乗客を見捨てて私達だけでもトンズラするしかないよーね。 セールちゃんは眉間(みけん)をつかんで苦悩した。 |
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セールちゃん駄目だよ~! 乗客見捨てちゃ駄目だよ~ん! |
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じゃあー代案プリーズ。 |
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代案・・・ |
えーと、えーと。 ・・・・ ・・ サイドスラスターの代用品を用意する。 つまり俺がサイドスラスターの代わりになればいいんじゃね? |
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ああ、あんたはそういうヤヴァイ結論を出す奴よね。 (最悪すぎて吐きそー) |
60Gの提案を聞いたセールちゃんが眉間(みけん)を強くつかんで、さらに苦悩する。 |
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行けるよな? うん、いける。 |
じゃあ、ちょっくら外に出て・・・ 60Gが動こうとするとセールちゃんが静止した。 |
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待ちなさい! |
緊急事態だから止めないけどさ やっていいのは限界までよ! 限界までやって駄目だったら客席の人間を見捨ててズラかるって約束しなさい! |
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セールちゃん・・・ そいつは・・・ |
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いい! 一番大事なのは私とあんたの命! |
命の優先順位を考えない偽善者は状況を悪化させる! 大人ならその理屈ぐらい分かるよな? セールちゃんがガンをつけるヤンキーのように顔を近づけまくって忠告する。 |
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大人の理屈は子供部屋オジサンなので分からん。 |
時間がないから行くぜ。 |
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分かってるのに分からないフリしないでよ! |
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駄目だ。 相容れない。 |
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相容れないって・・・ |
あんた・・・ |
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無 限 ! |
60Gはセールちゃんを通りすぎて、1秒間に20回行動する! 60Gがジャンプし、ロケットの天井をこじ開け ロケットの外にでる! そして開いた天井を、蹴って閉める。 ![]() |
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あの野郎! いっさい約束しやがらねぇぇ! |
どんだけゴーマンか分かってんの? このバカぁぁ! 怒ったセールちゃんは毛髪が30本ぬけるまで髪をかきむしった。 ・・・・ ・・ ![]() そしてロケットの外。 60Gはロケットの外壁にしがみつき、ゴキブリのように移動していた。 |
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ヴゅごぉぉぉぉ! |
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やはり外の風は別格にやべぇ! |
外は上空1万メートル地点! ロケットの速度は 時速2万km! 新幹線の65倍! 極限の風が吹き荒れ、60Gは車の天井に落ちた葉のように、今にも吹き飛ばされそうだ。 ![]() |
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しかも寒い。 温度で言うと、マイナス50度ぐらいか・・・ |
さらに外は寒い。 寒さは鼻の中にある鼻水を一瞬で凍結させ、マユ毛とマツ毛は凍結で白くなる。 ※マイナス50度はロシアの一番寒い村の温度ぐらい。水で濡れたタオルが1瞬でカチカチになります。 |
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えーとえーと・・・外部スピーカーは・・・ これね! |
セールちゃんが操縦席のマイクをつかみ、スピーカーで60Gに話しかけた。 |
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お? セールちゃんの声か? |
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聞こえるわね! 60G! |
このロケットはあと4分以内で沖縄につくから、議論は無しにして、そっこーで行動の支持を出すわよ! |
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協力してくれるのかセールちゃん! |
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当然すぎ! |
とにかく、今すぐロケットの裏側に移動しなさい。 この位置から下に20m移動! そこからロケットの裏側に移動! Bダッシュ! |
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ロケットの裏側かよ。 セールちゃんいきなり無茶言うよなぁ |
60Gはクモのように外壁にへばりつき、クモのようにロケットの裏側に回る。 クモのような安定感があり、危うさは感じない。 |
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ストップそこでいいわ! |
セールちゃんが60Gを制止する。 セールちゃんの位置からでは60Gは見えない筈(はず)だが、セールちゃんはなんらかの能力で60Gの場所が分かるようだ。 |
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重要なのはそこからよ。 |
これからあんたは・・・ |
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衝撃波を出すんだろ? |
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ええ! 私がストップと言うまでかましなさい! |
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じゃあ! さっそく行くぜぇ! |
背筋大振動! 人肉サイドスラスター! ![]() 60Gが∞行動を使い、背中の筋肉を1秒間に30万回振動させる! ここまで激しく振動すると、筋肉の振動というよりもセミの羽ばたきに見えなくもない。 |
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ぶふぉぉ! |
やがて60Gの背中から莫大(ばくだい)な量の衝撃波が発生し! 60Gの衣服はやぶれ、60G背中はむき出しになる! |
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いいわ! 行動回数を75万回に引き上げなさい! |
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∞行動75万回! |
60Gの背中がさらに振動し 広背筋(こうはいきん)が振動する! 僧帽筋(そうぼうきん)が振動する! 棘下筋(きょくかきん)が振動する! 60Gの背中から柱のような衝撃波があふれ出る! |
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ぶぉぉぉぉぉ! |
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ぎぃぃ・・・ |
そして60Gの出した衝撃波に押し上げられ、ロケットはほんの少し上を向いた。 ![]() |
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OKOK・・・これならいけるわね。 このまま微調整しながら行くわよん。 |
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我ながら凄まじい力業だなぁ。 |
明日は間違いなく筋肉痛よ。 |
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沖縄についたらご褒美あげるからさ。 がんばんなさい。 |
セールちゃんは涼しい顔をしながら、安心して発情する。 |
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おうよ! このレベルの作業ならまだまだ人の領域! |
グノーシャの相手をするよりかは圧倒的にイージゲームだぞい。 「グノーシャ???」 ![]() ・・・・ ・・ そう60Gが啖呵(たんか)をきった瞬間! 不足の事態が発生した! |
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ぶしゅー! |
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ぶしゅー! |
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ぶしゅー! |
突如(とつじょ)! 旅客ロケットの3方に配置されたサイドスラスターが稼働! サイドスラスターからジェットがほとばしり出る! ? ![]() |
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えええ!? なーにこれーーー? |
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さっきまで死んでいた3ヶ所のサイドスラスターがいきなり稼働してるわ! |
これは人為的な嫌がらせ! これを仕込んだヴァカは絶対に性格が悪い! 「↓これを仕込んだヴァカ」 |
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しゃー! |
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しゃぼしゃー! |
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しゃっしゃー! |
3ヶ所のサイドスラスターが無茶苦茶に噴射し、ロケットの角度が無茶苦茶に変わる! 旅客ロケットが悪路を走るトラックのように凄まじく揺れる! |
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サイドスラスターが無茶苦茶だ! これじゃあバランスがとれねーよ! |
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ヤヴァイ。 ここまでユレると機体が破損して、最悪燃料タンクが爆発する。 |
これはもう・・・ |
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ピキピキ! (燃料タンクにヒビが入る音) |
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ピキピキ! (燃料タンクにヒビが入る音) |
ピキピキピキピキ・・・ピキ! |
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くそが・・・ 機体にヒビが入ってやがる・・・ |
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限界ね! すぐに乗客を見捨てて逃げるわよ! |
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駄目だ! 絶対に乗客を見捨てねぇ! |
セールちゃんは先に逃げろ! 俺は、今からサイドスラスターを破壊してロケットを安定させる! |
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んなもん、とっくの昔に手遅れよぉぉ! ばかぁぁ! |
現実見ろお花畑! |
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現実が人を殺すんなら現実なんかいらねぇぇんだよ! |
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うぜぇぇ! 現実無視しながら人助けすんな! |
ド鬼畜野郎! |
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きゃぁっぁ! |
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ああああああ! |
ロケットの乗客はなにも出来ずにただ泣き叫ぶ。 1歩も動けずにただただ泣き叫ぶ。 極めて無力。 |
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シュボッ! |
やがて燃料タンクから燃料が漏れ、漏れた燃料が炎上。 |
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ボオオオオオ! |
炎上した火は一瞬で燃え広がり。 ロケットは爆発炎上した! ![]() あと0.5秒後にロケットは跡形もなく消滅するだろう! |
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ぐぉっ! |
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∞行動100万回! 私達だけでも逃げるわよぉぉ! |
セールちゃんが60Gを回収して脱出しようとする。 ・・・・ ・・ |
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駄目だ! |
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くっ!? |
しかし! 60Gは逃げない! 60Gは限界を越えた力で乗客を救おうとする。 |
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無限 行動 |
極限! |
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行動 回数 無限 っ! |
∞行動の60G! 無限到達! ![]() |
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うそっ! この程度の案件で無限に到達!? |
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ああああああああああああああああああああああ! |
60Gの行動回数がハネ上がる! 60Gの行動回数がハネ上がる!? |
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あああああああああああああああ! |
60Gの残像が細胞分裂するように増える! 60Gの残像が巨大化するテツオ(アキラに登場するテツオ)のように増えまくる! ![]() 60Gの行動回数があまりに増えすぎる! |
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あ! |
![]() やがて60Gはたどり着く。 巨視世界「その世」に… そこは無限に時が止まり、無限に行動ができる行動の極限地帯だった。 60Gの苦難は「その世」からはじまる。 |
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