∞射程の女銃鹿75話 | |
2015年12月7日 犬「か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ」 犬「か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ」 |
私が勝ったら、お姉ちゃんは処刑をやめるの! |
深夜。 土だらけの更地(さらち)で、メスは女銃鹿に勝負を挑(いど)んだ |
「キャラクターの現在位置(全国版)」 |
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・・・・・・。 | |
月明りの下。 メスが刀を中段に構え、女銃鹿(めじゅうか)にジリジリと接近した。 「キャラクターの現在位置」 |
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メス・・・さっきあなたは「処刑の世界は地獄の世界」と言いましたね? |
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うん! 言ったの! |
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確かに地獄です! 見れば見るほど悪意だらけの地獄です! |
しかし! だからなんなんですか! だから処刑反対派にでもなったのですか? |
私は処刑問題に関しては正直どっちでもいいの。 |
いや、むしろ 酷(ひど)い事をする悪人さんは処刑するべきだと思ってるよ。 (もしお姉ちゃんが暴行されて殺されたら私は自分の手で犯人を処刑するね) |
だったらなぜ私の処刑を反対するんですか? |
いきなりすぎて不自然です。 |
冤罪(えんざい)スレイヤーを、真っ青な顔で使うお姉ちゃんを見て分かったの。 |
このまま処刑のために地獄を観測しつづけたら… お姉ちゃんは不幸になるよ。 |
問題ありません。 |
そもそも私は私の幸せを望んでいません 女銃鹿は銃口をメスに向け、引き金を引く。 「ニューナンブM60の銃口を向けたの」 |
知ってるの |
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え? | |
お姉ちゃんが自分の幸せを捨ててるって知ってるの。 |
痩男(やせおとこ)の事件を調べたから分かるよ 「痩男(やせおとこ)」 |
痩男(やせおとこ)!? |
超絶(ちょうぜつ)昔の話じゃないですか! なぜ今さら? |
そりゃあ昔でも… 大事なことですし… |
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というか |
私とメスが人間だった時の惨劇(さんげき)を調べたんですか? 【惨劇の死ぬほど簡単な説明】 |
お姉ちゃんは引くことが出来たのに、あえて自分の幸せを捨てて痩男(やせおとこ)と戦ったようだね。 |
お姉ちゃんは自分の幸せを捨ててどこまでも戦っちゃう人なんだよ。 |
人として当然です。 悪人は許しません。 |
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私は |
痩男(やせおとこ)に殺される直前 幸せになる為(ため)に精一杯あがいたらしいの。 「私は両手がぶっとんでも幸せを求めたの」 |
・・・・・・。 | |
お姉ちゃんは幸せを捨てて戦った。 |
私はギリギリまで幸せを求めた |
・・・・・・。 | |
この生き方の違いは絶対に相容(あいい)れないもので |
どちらが正しいかなんて断言できないけど…… |
・・・・・・。 | |
私は幸せを求めるっ! |
お姉ちゃんの幸せも求めるしかないの! メスが自分の生き方を力強く宣言した! 「お姉ちゃんは処刑大好きな政治厨をやめて幸せを追い求めるべきだよ!」 |
私の幸せは |
いりません |
断言!? | |
私は冤罪(えんざい)スレイヤーを苦しみながら使い |
被害者遺族のために犯罪者を処刑します 私の幸せ? そんなモノ不要です |
(ふりきっているな女銃鹿…) |
お前みたいなタイプは老人になってもやる。 死ぬまでやる。 |
私は死ぬまで地獄で戦います。 |
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それがお姉ちゃんの本音と分かったから! |
私は! お姉ちゃんの処刑を! |
やめさせるしかないのっ! |
刀を中段に構えたメスが、刀をふりあげ前のめり走る! |
よけいなお世話です! |
女銃鹿は後方に跳躍(ちょうやく)し 5連続撃発! 5連続で銃の引き金を引いた! 5発の銃弾が青く燃焼しながら光速でメスを強襲する! |
斬戮(ざんりく) |
メスは刀を光速で5回ふり銃弾を跳(は)ね返す! 5発の弾丸は天に昇り、大気圏で燃焼して消滅した。 |
さすが… グノーシャの剣士… |
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お姉ちゃんの銃撃は効かないよ。 |
光速の弾丸も… スペースデブリ跳弾も… スイングバイ加速射撃も… 封じ手を用意してるの。 |
ならばこれで! |
女銃鹿は後退しながら銃弾を装填(そうてん)し 天に向かって4発の銃弾を撃(う)った! |
殲滅(せんめつ)型スペースデブリ跳弾(ちょうだん)かな? | |
弾丸は下降(かこう)する! |
女銃鹿の放った弾丸は大気圏を越え、宇宙に浮かぶスペースデブリに命中。 スペースデブリに命中した弾丸は跳(は)ね返り下降する。 |
弾丸は上昇する! |
下降(かこう)した弾丸は地面に落下し石に命中。 石にぶつかった弾丸は天に向かって上昇した。 |
・・・・・・。 | |
上下からくる光速の弾丸雨(だんがんあめ)を喰らって下さい! |
4発の弾丸は光速で上昇し下降する! 弾丸は何千回も上下を往復しながら メスを襲撃した! 「お姉ちゃんはこんな銃撃をしたの(殲滅型スペースデブリ跳弾の図解」 |
こんなの足さばきだけで避(よ)けるの。 |
メスは送り足 、継ぎ足、開き足という剣道の基本的な足さばきだけで、上下の銃撃を避(よ)けた。 |
究極の基本動作… これは驚嘆(きょうたん)… |
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私の勝ちです! |
女銃鹿は銃をわきの下に通し背後を銃撃したっ! |
うん? 知らない銃撃だね。 |
メスは上下からくる銃弾を避(よ)けながら、初めて女銃鹿の銃撃を警戒した。 |
ほう、男銃鹿(おじゅうか)のアレか? 確かにメスは知らないな。 |
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少し大怪我をしてうちに帰って下さい! |
背後に放(はな)たれた銃弾は地球の引力に引っぱられながら光速で飛翔! 銃弾は 瞬時に地球を一周した! |
やばい何してるか予測できないの。 |
地球を一周した弾丸はメスの背中に襲(おそ)いかかるっ! |
殲滅型(せんめつがた)スペースデブリ跳弾で相手の意識をそらし… |
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背後から地球一周射撃か。 |
極限まで精密だな。 |
あらゆる敵を一瞬で駆逐する究極の精密射撃です! |
これは絶対に避(よ)けられません! 銃を使うグノーシャの極奥(きょくおく)を味わってください! |
無 限 ! |
メスが光速で刀をふり、刀を光速で鞘(さや)に納(おさ)めた! |
え? | |
すげぇ… 光速で連続切りをするとこうなるのか… |
女銃鹿の放(はな)った5発の弾丸は 一瞬で粉となり消滅した! |
は? 全ての弾丸が粉になって消えた? |
なぜ? どうやって? |
刀の峰(みね)で弾丸をぶっ叩いて粉砕しただけだよ。 | |
バカな! 銃の極奥がここまで簡単に! |
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∞斬戮(ざんりく)は光速で剣を振(ふ)るの。 |
そして光速で剣を振るってことは… ようするに… |
1秒間に1億回剣をふるったって事なんだよね |
だからこれぐらいの銃撃なら余裕で対応できるよ。 |
1秒間に1億回剣をふる? なんですかその無茶苦茶な数字は! |
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私はこれでも準物量型のグノーシャだからね。 |
無策じゃ私には勝てないよ。 |
私は… 無策では勝てない… |
女銃鹿はどうしていいか分からずに動けなくなった。 |
お姉ちゃんは万策尽きると動けなくなるの。 |
どんなに銃が上手くても、あまりに危(あや)うすぎるよ。 メスは女銃鹿の眼前まで歩いて移動した。 「キャラクターに現在位置」 |
わ……私はどうすれば…… |
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出番だ よ! 60G ちゃん っ! |
予定通りやっちゃってなの! 「60Gちゃんカモンなの!」 |
な!? 60G!? |
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はぁ、いやーな役割だな。 |
女銃鹿の30m前方で、60Gが立っている。 60Gは災害をくぐりぬけた影響でズボンを失い、下半身は何も付けていない。 が……みんな空気を読んでツッコミはいれなかった。 (芸風がワンパターンすぎるのでスルーした) |
まさか! 私を暴力で洗脳するつもりですか! |
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うん。 |
60Gちゃんのデコピン暴力で洗脳して お姉ちゃんを処刑できない体にしてもらうの |
・・・・・・。 | |
バカな! なんの権利があって! |
女銃鹿はメスに銃口を向け防御態勢に入った。 |
60Gちゃんごめん。 嫌な役割だけど… |
お願いしますなの。 |
くっ・・・ |
・・・・ ・・ |
なぁ、メス。 今さら言うのもなんだが |
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??? | |
ここで女銃鹿をボコって洗脳しても |
女銃鹿は自力で洗脳を解(と)いて処刑を続けると思うぜ |
当然じゃないですか! | |
ちょっ!? ホントに今さらなの! |
日和(ひよ)ったのかな? それともお姉ちゃんがヤバくなってもいいのかな? |
なぜヤバくなると決めつけるんですか! |
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まぁ、聞け。 |
俺もメスと同じように女銃鹿を力で止めようとした。 女銃鹿に父親殺しをさせないためにな 「女銃鹿は無実の父親を処刑した」 |
あ……う…… | |
ぬーノ―コメントなの。 | |
だが… |
けっきょく女銃鹿は無実の父親を殺した 「パパ貫通」 それでビビって処刑をやめたかと思えば 冤罪(えんざい)スレイヤーを手にいれて、×ダッシュで処刑を再開しやがった 「冤罪(えんざい)スレイヤー」 |
父親殺しをする前に、お姉ちゃんを洗脳すれば良かったの! | |
さて、どうかな? |
あの時、俺が女銃鹿を洗脳したとしても… 女銃鹿は遅かれ早かれ自力で洗脳を解いて… 遅かれ早かれ無実の人間を殺して… 遅かれ早かれ今と同じ場所にいるんじゃねーかな? |
・・・・・・。 | |
何あきらめムードになってるのかな? 60Gちゃんらしくないの! |
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あきらめたというより、受け入れた。 |
女銃鹿は… 様々な失敗をしながら処刑問題の根幹(こんかん)に向かっている気がするんだ。 …だから外野の俺達が邪魔すべきじゃねーと思えてきた。 |
処刑問題のこん……かん? |
??????????? |
(処刑問題の根幹って何ですか?) | |
簡単に言うとな |
俺は 女銃鹿がどこにたどり着くのか見てみたくなった ぶっちゃけ女銃鹿のやってる事は犯罪だけど、好きにやればいいんじゃねーの。 |
60Gちゃんらしくない無責任発言なの! |
私の知ってる60Gちゃんなら全力でお姉ちゃんを助ける筈(はず)だよ! |
悪いなメス。 中途半端に協力しちまって |
俺はただ… 日本狼が信用できる奴か知りたかっただけなんだ (ちなみに俺は日本狼を信用した) |
そう……ですか。 |
60Gが動かないならメスの作戦は失敗ですね。 |
えっ!? まだ失敗じゃないよ! |
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今から俺達は帰るが… |
最後に忠告だけはしておく。 |
??? | |
メスは冤罪(えんざい)スレイヤーの力を見てびびった。 |
そして、びびったメスの直感は正しい。 |
・・・・・・。 | |
気をつけろよ。 |
冤罪(えんざい)スレイヤーは見えちゃいけないモノが見えすぎる 知りすぎて狂うなよ |
はぁ… 一応気をつけます。 |
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なんか話を締(し)めくくろうとしてるの! 私にも発言させてなの! |
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よ~し。 メ~ス俺達は帰るぞ~。 |
家に帰ってゲームやろーぜ。 60Gは話を強引に終わらせて立ち去ろうとした ・・・・ ・・ 否(いな!) |
∞ 操 作 ! |
メスは光速で刀をふり ∞操作で60Gと女銃鹿の肉体を支配した! 問答無用で支配した! |
がっ…!? いきなりですか…!? |
60Gと女銃鹿は頭部以外の全感覚がなくなり、メスの操り人形となる。 |
うん! 2人の肉体は支配したの! |
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∞操作は卑怯すぎませんか? 抵抗する方法が分かりません! |
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無条件でこれだもんな。 |
俺から見れば日本狼の力よりも、メスの力の方が理不尽だぜ。 |
ここで話が終わるわけないね! | |
くっ… |
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私はお姉ちゃんの幸せを望む! |
そこに妥協(だきょう)する要素は1つもないよ! |
私は絶対に処刑を続けます! | |
私は絶対にお姉ちゃんを幸せにするの! |
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なんか… 普通の姉妹喧嘩に見えてきた… |
もしかして 姉妹喧嘩に巻き込まれた俺が一番損してね? |
ピクン……ピクン…… 私が一番損してる…… |
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60 Gち ゃん っ! |
デコピン洗脳攻撃GOなのっ! |
な!? | |
くっそ! メスに操(あやつ)られて抵抗できねぇ! |
メスに操られた60Gの手が女銃鹿のデコに接近する。 メスに操られた女銃鹿は銃を構えた姿勢で動けない。 |
ま…また… あのデコピン地獄を… |
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喰らわせるの! |
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悪いな。 女銃鹿。 |
60Gが指をはじき 女銃鹿にデコピンを喰らわせた。 |
ペシ!ペシ!ペシ! ペシ! (↑デコピンを喰らう音) |
最初は軽く 1秒間に1発ずつデコピンする。 |
くっ… 止まらね… |
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お姉ちゃん今なら間に合うよ! 処刑をやめると誓(ちか)うの! |
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バカな! 絶対にやめませんっ! |
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いやいや! まじでヤバイからな! |
これ以上は下手したら死ぬからな! |
はっ? 死ぬ? |
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止まら……ね。 |
60Gが手加減できなくなり デコピンが衝撃波を飛ばしながら加速した! |
なの??? | |
ががががががががががががががががががががが! ががががががががががががががががががががが! ががががががががががががががががががががが! ががががががががががががががががががががが! ががががががががががががががががががががが! ががががががががががががががががががががが! |
60Gが600回デコピンした! 女銃鹿の顔面が拳(こぶし)で殴られたようにボコボコになる。 |
ナニオオ… スベ… |
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ちょっ! いきなりヤバイの! |
早く処刑をやめるって誓(ちか)うの! |
いやだ! 絶対にやめるものか! |
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あの… 俺がやめてぇんだけど… |
60Gのデコピンはヘビィ級ボクサーの乱打よりも凶悪だった |
がががががががががが! がががががががががが! がががががががががが! |
60Gは1000回デコピンした! 60Gは2000回デコピンした! 60Gは3000回デコピンした! |
マケバセン… イヤバ… |
女銃鹿の頭蓋骨はヒビだらけになり、肉は腫(は)れ原形をとどめていない。 |
ちょっ! 60Gちゃんやりすぎなの! |
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お前が俺を操(あやつ)ってるんだけどな。 |
そもそも暴力の洗脳ってこういうことだ |
びゃ… びゃ… |
60Gは女銃鹿の襟首(えりくび)をつかんで持ち上げる。 |
ががががががががががががががががが! |
60Gのデコピン暴力が1万回続く! 女銃鹿の全身が 真っ赤な血肉ダルマになる! 理不尽が女銃鹿を支配する。 |
・・・・・・。 |
人間の心は無限ではない。 凶悪な暴力には屈服するしかない。 女銃鹿は凶悪な暴力に押しつぶされ、モノ言わぬ人形になった |
うわぁ… 酷(ひど)すぎるよ… |
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もう女銃鹿は、恐怖と苦痛で判断能力がなくなっただろうよ。 |
今だったらどんなドゲスな命令も聞くだろうな 60Gは吐き捨てるようにつぶやいた。 |
了解なの! 今すぐお願いするの! |
メスは血まみれの女銃鹿に抱きついて、女銃鹿に懇願(こんがん)した。 |
あ… あ…あびゅ… |
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お願いなの! |
お姉ちゃんは処刑活動を今すぐやめるのっ! そしてこれから! |
幸せで楽しい人生を歩んで下さいっ! |
メスが叫(さけ)ぶ! 魂の奥底から叫(さけ)ぶ! |
・・・・・・。 |
メスの言葉が女銃鹿の深層心理にカビのように侵食し 女銃鹿の思想を押しつぶそうとした |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
これで… |
洗脳完了か? |
お姉ちゃんは自分が幸せになるために生きればいいの。 |
自分の正義に踏(ふ)みにじられた人生なんていらないよ。 ・・・・ ・・ なの |
嫌 だ ! |
私は被害者遺族のために処刑を続ける! 私は何1つ間違っていないっ! |
!? | |
!? | |
!? | |
・・・・・・。 |
女銃鹿は脳に響(ひび)くような大声で! 洗脳を! はねのけた! 消し潰した! |
うそっ! 洗脳をはね返したの! |
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俺の洗脳が効かない哺乳類は見た事がねーぞ! |
何者だ女銃鹿! 60Gが驚愕(きょうがく)し、女銃鹿の襟首(えりくび)を離(はな)す。 |
げっほ! げっほ! |
女銃鹿は地面に落ち… 血のセキを出しながら息をした。 |
私が昔、女銃鹿を洗脳しようとした時も効果が薄かった。 |
これは恐らく… |
どどど…どういうことかな? | |
もしかして女銃鹿は |
心が桁違いに強いのか!? 今までの悲惨な経験が女銃鹿の心を強靱(きょうじん)にした…のか? |
うそ~ん! お姉ちゃんの心が強い? |
洗脳が足りなかっただけだよ。 洗脳倍プッシュなの! |
アホか! これ以上やったら女銃鹿が死ぬわ! |
もう完全に打つ手が無くなっとるっちゅーねん! |
が~ん! | |
メス! あなたの手札は尽きましたっ! |
手札が多い私達の勝ちですっ! 女銃鹿が勝利を確信し拳(こぶし)を強く握(にぎ)った。 |
この状態でお姉ちゃんの勝ち? よく分からないの。 |
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手札って何だ? 他に手札があるのか? |
戸惑(とまど)うメスと60Gは周囲を見回す。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 |
メス達はいつのまにか犬の群れに囲(かこ)まれていた。 「キャラクターの現在位置」 |
おい! 14匹の犬に囲まれてるぞ! |
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お姉ちゃんに集中しすぎて気付かなかったの! |
周囲にいるのは犬のグノーシャかな! |
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 |
メス達を囲んだ犬の体高は35~42cm。 体重は10kg前後。 野性味があり柴犬に似ている。 |
目つきの鋭(するど)くてワイルドな柴犬さんなの! | |
いや、柴犬よりも野性味がある。 |
これは川上犬か? |
御名答。 |
川上犬(かわかみけん)のグノーシャです。 川上犬(かわかみけん)はニホンオオカミの血を引いているという伝承がありますね。 |
ニホンオオカミの血を? 日本狼ちゃんの部下かな? |
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モウ……ウゴケナイポ…… | |
∞再生! |
頭部の中に薬が入った犬のグノーシャが、日本狼に∞再生をかける! |
ちょっ! 仲間のベホマスライム! |
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がげっ! |
日本狼の体に電流が走り 日本狼の疲弊(ひへい)した肉体が一瞬で元に戻った! 日本狼ちゃん脅威の大復活だった。 「日本狼ちゃんふっか~つ!」 |
ラスボスにベホマは卑怯なの! 超ド卑怯なの! |
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ふっ。 |
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ぶはっ! 復活! |
おっそろしい目にあったわ! 日本狼が飛び起きてキョドリながら周囲を見回す。 |
だっせーな日本狼ちゃん。 (・ω・) |
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物量型グノーシャが負けるなよ~(゚⊿゚) |
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サイヤ人がヤムチャに負けるぐらい恥ずかしいぜ。 ┐(´―`;)┌ |
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なんだよ。 みんな来てたのか。 |
おせーよ。 あと一歩で全生物がオワコン化する所だったぞ。 「ブラックホールジェットが出たんだぜ」 |
日本狼ちゃん… 仲間がいたんだね… |
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日本オワった推進委員会だからな。当然それなりの会員数はいる。 |
そして! 私の仲間が私の切り札だ! |
そーそー1匹じゃどんなに強くても負けるんだぜ~。 (´・∀・`) |
やっぱ仲間って大事だよな。 m9(・∀・)ビシッ!! |
そっすね。 仲間の多い奴が優位っすね。 |
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戦いは結局のところ数量と物量で決まるんだよ。 |
つまり我々は戦う前から勝っていたのだ。 日本狼は立ち上がりながら微笑む。 |
あと私のリサーチ不足なの。 |
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遅いですよ。 私もやばかったです。 |
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よく頑張ったな女銃鹿。 後は主人公の私に任せて寝とれ。 |
日本狼が夜空に浮かぶ月をつかみ 月を2mの刀に変異させる。 |
いきなり大物量兵器かよ! 容赦(ようしゃ)ねーな! |
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月を刀に変える力は強力すぎて卑怯だと思うの! | |
戦いに卑怯もクソもないわ♪ 戦うなら手加減しねーぞ♪ |
日本狼は勝ち誇った顔で、月でできた刀をメスと60Gにつきつける。 凶悪な重量を持つ月の剣に対抗する術を、メスと60Gは持ち合わせていなかった。 |
光速の剣術でも勝てる気がしないの。これは詰んだかな? |
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だな。 もう、なんも通用しねー。 |
メスと60Gは両手を上げ敗北を宣言した。 |
日本狼と手を組んで正解でした。 |
勝利を確信した女銃鹿が静かに微笑む。 |
大方の予想通りメスの負けか。 やはり組織の戦力差が大きすぎた。 |
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順当すぎる結果。 |
ブラックホールの時はびびったけど… 今回の戦いはヌルかったかもしれない。 |
なぜヌルく感じた? | |
理由は極(きわ)めて簡単。 |
敵が強くても敵に殺意がなかった。 死やリスクのない戦いは消化試合に等しい。 |
殺意か。 |
あの男… 民奈やる男(みんなやるお)は殺意の塊(かたまり)なのだろうな。 「民奈やる男(みんなやるお)?」 |
・・・・・・。 |
民奈やる男(みんなやるお)という男が、女銃鹿の知らない場所で暗躍する。 そんな中… 女銃鹿が宣言した |
私は処刑をやめません! |
被害者遺族のために極悪人を殺して何が悪い! 私の思いは絶対に止まりません! |
うう…もうお姉ちゃんを止められないかも… |
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一度強い思想にとらわれたモノが簡単に止まるわけがない! |
ガキのお前はそれが分からなかったんだよ! |
勉強になったな~。 クソガキ(´∀`)9 ビシッ! |
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とってもイヤ~な大人の事情に触れた気分なの。 |
メスは頑固(がんこ)な大人の世界にドン引きした。 |
か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ |
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か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ |
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か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ |
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か・え・れ ヽ(゚∀゚)ノ |
川上犬のグノーシャ達が帰れコールを大合唱する。 |
もう帰るしかないようだね。 計画をゼロから練(ね)り直すの。 |
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じゃあな女銃鹿。 |
冤罪(えんざい)スレイヤーには気をつけろよ。 ・・・・ ・・ |
・・・・・・。 | |
・・・・ ・・ |
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お姉ちゃん・・・ | |
この日。 メスは生まれて初めて女銃鹿に敗北した。 |
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