第68話 | |
2015年7月22日。 メス「今回の話は中盤から最後まで60Gちゃんチ○コ丸出しなの……」 |
∞斬戮(ざんりく)! | |
私に近づけば動きが遅くなる。 |
一般相対性理論で予言された時間の遅れって奴だな。 |
|
は―――??? | |
い――っ――ぱ――ん――そ――た――い――せ―――? | |
ここは石だらけのひらけた広場。 「ここは石だらけのひらけた広場」 光速で剣を振りながら、日本狼に突撃したメスに異変が起きた。 |
|
(あれ? 私の動きがスローになってるの?) | |
日本狼に超接近したメスは、分速4mで動いていた 分速4mはゆっくり動くナマケモノと同じ速度である。 |
|
格上相手に突撃するなよ。弩アホウ(ドアホウ)が。 |
|
な―――ん―――で―――だ―――よ―――? | |
日本狼の背後から攻撃しようとした60Gの動きもスローになる。 |
|
月の剣(つきのつるぎ)の影響だな。 | |
グノーシャは物理現象の1部を限定的に発生させる。 「日本狼は月の剣(つきのつるぎ)を装備している。(月の剣(つきのつるぎ)とは日本狼が月を変化させてつくった刀)」 |
|
つ――き――の――え――きょ――? | |
月の剣(つきのつるぎ)はクソ重い | |
ゆえに強い重力を発している。 |
|
じ――ゅ――う――り――ょ――く――で――く――う――か――ん――を――ゆ――が――ま――せ――た――の――か? |
|
そうだ! 重力で空間を歪ませた! |
|
重力には空間を歪(ゆが)める力があり、空間がゆがめば、時間もゆがんで遅くなる。 |
|
つまり! | |
重力が強いと時間がゆっくり流れるのだ! |
|
い――み――わ――か――ん――な――い――の――! | |
分からないのか? おまえらの日常生活でも重力が時間に影響を与えてるんだぜ。 |
|
たとえば 重力が弱い空にいる奴は、時間が早く流れるから老化が早い。 重力が強い地上にいる奴は、時間がゆっくり流れるから、老化がゆっくりだ。 |
|
せ――つ――め――セ――リ――フ――お――お――す――ぎ――ーい――み――ふ――め――い――な――の! |
|
(難しく考えるな) | |
ようするに 日本狼に近づいただけで俺達の動きが遅くなるんだよ |
|
偏(かたよ)った科学の解釈から生まれたクソ能力だけどな。 | |
蚊(か)をつぶす時には便利だ。 |
|
ま――け――な――い――の――! | |
メスは分速3mの超鈍速で日本狼の首をはねようとした。 今のメスはゆっくり動くナマケモノよりも遅い。 |
|
華麗なる前転で回避! | |
日本狼はメスの攻撃を超絶下手な前転でよける! その前転は幼稚園児がやるような形の崩(くず)れた前転だった。 |
|
(私の古流剣術が下手な前転でアッサリと!) | |
(物量型グノーシャとの戦闘なのに、戦いの水準が小学生以下になってるぞ!) | |
こんな地味な戦いはグノーシャの闘争じゃねー! ・・・・ ・・ |
|
あ♪ そうだ♪ |
|
余計なこと閃(ひらめ)いた! |
|
は? イキナリ? |
|
なんの脈絡(みゃくらく)もねーな。 | |
せっかくだし。 | |
スローなお前らに落書きしとくわ♪ 日本狼は懐(ふところ)から油性マジックを取り出した。 「油性マジック(油性マーカーVスーパーカラー市販されてるマジックで特に消えにくい油性マジック)」 |
|
(子供か―!) | |
(発想が幼稚すぎて寒すぎるよ!) | |
今まで経験した戦いで一番ウンコなの! |
|
どちらにしようかな~♪ 天の神様の言うとおり~♪ |
|
鉄砲撃ってバンバンバン~♪ 日本狼はメスと60Gを交互に指差し、数え歌を歌った。 |
|
(小学生がよく歌う歌だね) | |
(恥ずかしくないのかこいつ) | |
つか、日本狼って俺達をつまらんグノーシャとか言ってたよな? 日本狼のほうが圧倒的につまらんだろ。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
|
決めた♪ まずはメスだな♪ |
|
(なの!?) | |
ま――て――メ――ス――は――み――の――が――せ――! |
|
知らん! | |
ワンピースをメクリンコ♪ |
|
びゃぁぁぁぁ! | |
日本狼はメスが着ていた白いワンピースをめくりあげ メスの腹をむき出しにした。 |
|
(私のセクシーショットに意味なんてないの!) | |
て――め――ぇ――! | |
ら――ん――ぼ――う――し――た――ら――ゆ――る――さ――ん――ぞ! |
|
えーと。 マジックでメスの下腹部にカキカキ。 |
|
カキカキ! カキカキ! |
|
く―――そぉ―――! | |
(なんか嫌な予感がするの……) | |
カキカキ! カキカキ! |
|
日本狼はメスの腹に ・・・・ ・・ メス 便器 1回 10円 …と書き込んだ。 |
|
(なんつー落書きするかな!) |
|
(エロゲで落ちるとこまで落ちた女の子かよ!) | |
どんだけ真下に振り切れた行動をすれば気が済むんだよ! |
|
はい♪ かんせー♪ |
|
日本狼はメスの下腹部に… メス便器 1回10円 …と書き込み。 文章の下段に、下方向の矢印が描いた。 |
|
こんな落書きされたらお嫁にいけないの! | |
死にたい! 超死にたい! メスはあまりに程度の低いイタズラにとまどい動けなくなる。 日本狼の寒い行動は、メスの体温が著(いちじる)しく下げた。 |
|
(うっわぁ…) | |
寒(さむ) ・・・・ ・・ 生物ができる最低レベルの行動を見たわ。 |
|
次は60Gのチ○コに落書きな♪ |
|
ふぁっ!? |
|
(さらに真下に振り切れたの!) | |
日本狼ちゃんはどんだけ低レベルなら気が済むのかな? 日本狼ちゃんの寒さで夏の暑さが冷え冷え(ひえひえ)になるよ! |
|
じゃーチャックをおろすよ~♪ | |
や――め――ろ――よ――! | |
なんでいつも俺はこんな役割なんだよ! おかし―だろ――! 誰特なんだよぉぉ! |
|
はいはい♪ オープンザチン○ー♪ |
|
日本狼がチャックを下ろすと60Gのチ○コがボロ―リンと出現する。 「ジャジャ丸!ピッコロ!(チンコ)ボロ―リン♪ときどーきアッチむいてプン♪ (※元ネタが分からない若い人はお父さんに聞いてね)」 |
|
キ――ャ――ァ――! | |
お――ま――わ――り――さ――ん! | |
じゃぁ… | |
チ○コの先に蚊の絵を描くから な |
|
(チン○に蚊(か)の刺青(いれずみ)をいれたヤクザみてーじゃねーか!) | |
悪趣味すぎんぞおまえ! |
|
(やることがいちいち下品なの!) | |
言っとくが、マジックの落書きだと思って甘く見ない方が良い。 | |
油性マジックの落書きでも一生消えなくなるケースはある |
|
マ――ジ――か――!? | |
下手したら一生人にチ○コが見せられなくなるかもな。 | |
カワイソス。 |
|
や――め――ろ――ぉ――! | |
オ――レ――の――す――べ――て――を――う――ば――う――な――! |
|
(60Gちゃんのアイデンティティーが全て奪われちゃうの!) | |
気にするな。 チ○コを一生隠せば問題ない。 |
|
落書きカキカキ。 日本狼が60Gのチンコに落書きをはじめた。 |
|
き――ゃ――ぁ――ぁ――! | |
は――わ――わ――。 | |
カキカキ♪ | |
カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ |
|
(くそ…抵抗できねぇ…) | |
このままマジックでカキカキされると、気持ちよくなって ボクの息子から熱い何かが ・・・・ ・・ あふれてきちゃう。 |
|
(アカン…) | |
この先は、とってもアカン領域なの… |
|
はは♪ | |
嫌がらせは低俗であればあるほど心にくる♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ カキカキ♪ |
|
カ――キ――カ――キ――ラ――メ――な――の――! | |
んんん? 聞こえんな~? |
|
カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ カキカキ |
|
あ… | |
やべ… |
|
き ゃ あ あ ! |
|
はは♪ 一生モノの嫌な思い出ができたな♪ |
|
き ゃ あ あ ! |
|
嫌(いや)なモノを見たメスは悲鳴を上げ続ける。 |
|
・・・・・・。 | |
60Gはあまりの恥ずかしさに絶望し、一滴(いってき)の涙を流した。 |
|
舌噛(したか)んで死にたい。 | |
もし60Gがベヘリットを持っていたらゴッドハンドが呼べたかもしれない。 |
|
絶望した記念に写真とっとくわ♪ | |
日本狼ちゃん恐ろしい子。 | |
場は逃れられない絶望に支配された。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ そして20分後。 |
|
・・・・・・。 | |
・・・・・・。 | |
日本狼にイタズラされまくったメスがショックで動けなくなっていた。 |
|
コロセ…コロセナノ… | |
アシタ… | |
チ○コ ステテキマス。 チンコむきだしの60Gもショックを受けていた。 |
|
抵抗する力もないのか? とんだ期待ハズレだな。 |
|
メスが蜻蛉斬り(とんぼきり)を2度も撃破した噂(うわさ)は嘘だったんだな。 「メスは蜻蛉斬り(とんぼきり)を2度撃破した?」 |
|
(・・・・・・) | |
(うう…) | |
日本狼ちゃんは私を無力な雑魚ウンコちゃんだと思ってるかもね。 |
|
あまりに無力な雑魚ウンコすぎる。 | |
貴様らは私と戦うことすらできなかったんだぞ。 |
|
(確かになすすべがなかった) | |
こ――れ――が――し――つ――り――ょ――の――差――か――? |
|
質量の差があまりにありすぎると、技や作戦ではどうにもならなくなる。 | |
かつて人間の影響で滅びた日本狼も同じだ。 圧倒的な物量をもつ人間が少し方針を変えただけで、日本狼は滅(ほろ)んだ。 |
|
(日本狼の絶滅がこいつの思想に影響を与えてるのか?) | |
(けっきょく日本狼ちゃんって何がやりたいグノーシャなのかな?) |
|
メスには圧倒的な物量を突破する何かを期待していたが | |
この程度じゃ話にならん。 月の剣(つきのつるぎ)で那由多(なゆた)のはてまで吹き飛ばしてやる。 |
|
(あれ? 殺すのかな?) | |
殺気が嘘だったから殺さないと思ってたの。 |
|
(くっそ!容赦(ようしゃ)しねーのかよ!) | |
殺す前に悪あがきをしろ! | |
できなければサックリ殺されるぞ! 日本狼は野球のバットを構えるように月の剣を(つきのつるぎ)を構える。 |
|
くっ! む――げ――ん――こ――。 |
|
む――げ――ん――ざ――。 | |
遅 い 死 ね ! |
|
那由他(なゆた)のはてまでホームラン 日本狼はメスと60Gの顔面めがけて 月の剣(つきのつるぎを)を振った |
|
(簡単にオワッタ!?) | |
(無念!?) | |
・・・・・・ ・・・・ ・・ |
|
撃 発 ! |
|
突然、銃声が発生し日本狼は月の剣を止めた。 |
|
!? | |
!? | |
ちっ。 |
|
弾丸トラクション! | |
そして! 女銃鹿の大声と共(とも)に 弾丸を手でつかんだ女銃鹿(めじゅうか)が空から降ってきた! |
|
(お姉ちゃん!?) | |
5点着地! | |
弾丸をつかんでいた女銃鹿が銃弾を離し地面に着地する! 岩場の石が飛散し砂煙が舞い上がった。 ※5点着地とは転がって着地する着地法。 落下時の衝撃が分散される。 |
|
(銃弾を手でつかんで銃弾の力で移動したのか!?) | |
初めて見る芸風だな。 「女銃鹿の移動手順」 ①三号に∞防御をかけてもらう。 ②銃を撃つ。 ③放たれた弾丸をつかむ。 ④放たれた弾丸の推進力で展望台から山の 中腹まで移動する。 ⑤5点着地で着地。 |
|
どうした? 女銃鹿(めじゅうか)? |
|
おまえもメスにイタズラをしたいのか? |
|
悪ふざけがすぎますね。 これ以上は許しませんよ。 |
|
女銃鹿はニューナンブm60の銃口を日本狼に向ける 女銃鹿に見られるだけで、全てを見透(みす)かされるような違和感が発生する。 |
|
(なんだろ・・・お姉ちゃんの目が怖いの) | |
(目から独特な威圧感があるな) | |
恥ずかしい部分を見られてる気分だぜ メスと、チ○コ丸出しの60Gは女銃鹿の目を恐れた。 |
|
武装解除して下さい | |
あーあー分かってるよ。 ギリギリまで追い込んで遊んでただけだ。 |
|
メスを追い込めば面白いものが見れると思ったがなー。 予想以上につまらん遊びだったわ。 |
|
月の剣(つきのつるぎ)を元の月に戻してください。 | |
へいへい。 分かってるよ。 |
|
(た……助かったの) | |
ようやくスロー地獄から脱出できるよ。 |
|
てい。 | |
日本狼が月の剣を天に放り投げる。 月の剣は風船のようにふくらみ、アッサリと元の月に戻った 起きている事象が大規模だが、そこには迫力や威圧感が1つもない。 |
|
相変わらず凄まじい力をテキトーな雰囲気で行使しますね。 | |
さすが物量型グノーシャ。 |
|
ホント…アッサリ月に戻ったね。迫力のないCGみたいなの。 |
|
アッサリしすぎて逆に怖ぇよ。 |
|
ふん。月の剣(つきのつるぎ)の影響は消えたぞ。 | |
動きが元に戻った筈(はず)だ。 月の剣が月に戻る事で強い重力が消え、メスと60Gの動きが通常の速度に戻る。 |
|
ふぅ…ようやく普通の行動ができるよ… | |
2人とも無事で何よりです。 |
|
危なかったぜ。 危(あや)うく殺される所だった。 |
|
ん? 殺される所? |
|
命の危険は最初からないですよ。 日本狼は悪い噂(うわさ)の多いグノーシャですが、実際はたいして凶悪ではありません。 (悪趣味なイタズラが好きなだけです) |
|
いや…でも… チ○コに落書きしてる時点で凶悪だと思うぞ… |
|
チ○コを出しぱなしの60Gが困惑した。 |
|
殺気が薄いから本気じゃない気はしてたよ。(強敵なのに戦いの緊張感が薄かったの) |
|
スライムにギガディンを使う勇者はいねーんだよ。 | |
装備した武器を使う前に負けたお前らは論外だ。 |
|
これで一件落着ですね。 | |
2人とも安心して帰って下さい。 女銃鹿ははりつめた顔で答えた。 ・・・・ ・・ |
|
いや・・・ | |
一件落着のわけないよ |
|
女銃鹿に会ってからが本番だ。 | |
私が何をしてるか気になりますか? |
|
気になるよ! | |
お姉ちゃん!今、スゴクスゴクはりつめた顔をしてるよ。 何か大変なことに巻き込まれてるんじゃないかな? |
|
巻き込まれていません。 私が選んだ道です。 |
|
精神的に大変ですが問題ありません。 |
|
(精神的に大変?) | |
他のグノーシャさんが | |
お姉ちゃんが無差別殺人をやってると言って怒ってるよ。 このままだとお姉ちゃんが危ないの。 |
|
把握(はあく)してます。 | |
私なら大丈夫ですよ。 最強の一角にいる日本狼が私を守護してくれる。 「日本狼ちゃんは威厳がないけど、最強のグノーシャの1人です」 |
|
私が女銃鹿を守れば安心だな。 | |
他のグノーシャに手を出させない自信がある。 |
|
たしかに手は出せないと思うけど… | |
そういう問題じゃないだろ… | |
60Gはチ○コむきだしのまま反論した。 |
|
つか、なんで60Gはチン○をしまわないんだ? | |
わざとなのか? ド変態なのか? シリアスな顔のまま高度な変態プレイをしているのか? |
|
こんな場面で変な冗談をいうなよ。俺達は真面目な話をしてるんだ。 | |
60Gはチ○コむきだしのまま再び反論した。 |
|
え! チン○しまわないの! |
|
そもそもお姉ちゃんは、何をやってるのかな? | |
また人間みたいな処刑をはじめたのかな? (島乃守さんを殺したショックから復活して処刑を再開したのかな?) |
|
人間みたいな処刑? | |
人間みたいな処刑は ・・・・ ・・ やめました |
|
え? 処刑をやめた? |
|
マジかよ!? 犯罪者を処刑してるかと思ってたぜ。 |
|
人間みたいな処刑はリスクが大きいのでやめただけです。 | |
私のやり方が一番正しいので、私のやり方で処刑しています。 |
|
お姉ちゃんのやり方で処刑!? | |
ど、どういうことだよ!? | |
チ○コむきだしの60Gが困惑した。 |
|
私は「∞射程の女銃鹿」という弾丸のグノーシャに出会い | |
真実を見る目を手に入れました。 その目を使って処刑しています。 「∞射程の女銃鹿(女銃鹿とは別のグノーシャで距離を司る最強のグノーシャ。秒速∞kmで移動できる)」 |
|
真実を見る目??? | |
これです。 | |
女銃鹿は目の下の肉を指で下げ、目を見開いた。 「女銃鹿の目」 |
|
っておい。 女銃鹿の目が… |
|
!? | |
・・・・・・。 | |
女銃鹿の目の中に目がある そして… 目の中の目にも目があり… 目の中の目の中の目にも目があった 「目の中の目にも目がある」 |
|
うわ! なんか目が凄い事になってるの! |
|
目の中に何千という目があるな。(こわっ・・・) | |
この目はなんなんだ? |
|
この目は… | |
冤罪 (えん ざい) ス レ イ ヤ | マイナスの光速で世界を観測する目です。 「この目は私が冤罪(えんざい)スレイヤーと名づけました」 |
|
冤罪(えんざい)スレイヤー? | |
マイナスの光速で世界を観測する目? |
|
普通の目と何が違うのかな? | |
普通の人間やグノーシャは反射された光を目で感じとり、モノを見ます。 | |
つまり普通の人は光速でモノを見ます。 |
|
ああ。 普通は光速で見るな。 |
|
私は光速よりも圧倒的に早い | |
マイナスの光速でモノを見ます。 |
|
すっごく早くモノを見るんだね。 | |
おそらく | |
マイナスの光速で銃撃ができた男銃鹿(おじゅうか)も私と同じ目を所持していたでしょうね。 「私は男銃鹿と同じ目をゲットしました」 |
|
(男銃鹿って誰だ?) | |
(男銃鹿???) | |
初めて聞く名前のグノーシャだな。 ※男銃鹿は存在の全てが殺されたので、ほとんどの人が男銃鹿の存在を覚えていない。 |
|
マイナスの光速でモノを見るとどうなるのかな? |
|
マイナスの光速でモノを見ると… | |
過去が見えます 「視線が光速を越えまくると、視線が過去にさかのぼり過去が観測できます」 |
|
過去が見れるんだ! すごいの! |
|
つまり視線がタイムマシンみたいに過去へさかのぼって | |
過去を観測するわけか。 すっげーな。 |
|
私は∞視点と冤罪(えんざい)スレイヤーを同時に使う事で | |
座(すわ)りながらにして 世界中のあらゆる過去が観測できるようになったのです |
|
その力で世界中の恐竜さんを観測したいの~♪ | |
あとあと♪ 歴史に残らなかった英雄さんを探したいね♪ |
|
メスらしい夢のある活用方法ですね。 | |
過去を見る目か… | |
女銃鹿向けの能力だな。 あらゆる場所のあらゆる過去が見れるなら 犯罪者の過去も見放題だ。 |
|
あ!? そっか!? |
|
お姉ちゃんなら犯罪の現場を見そうだね! |
|
犯罪の現場だけではありません。 | |
冤罪(えんざい)スレイヤーを使えば… 犯罪者の犯行も 犯罪者の人格も 被害者の状況も …全て観測できます。 |
|
犯罪の関係する全ての情報が見れるなら冤罪(えんざい)が無くなるかも! |
|
そうです。 冤罪(えんざい)が全て消えます。 |
|
冤罪(えんざい)スレイヤーは全ての真実を一瞬で手に入れる目なのです。 |
|
一瞬で…? すげぇな。 |
|
こりゃまた凄いチート能力だね。 | |
応用しまくればいろーんな事ができそうなの。 |
|
(冤罪スレイヤーは人間の司法を根底からひっくり返す価値がある) | |
いや、その程度ではない。 民主主義の形さえも冤罪スレイヤーで大きく変えられる。 |
|
女銃鹿おまえ…冤罪(えんざい)スレイヤーでどこまでやるつもりだ? |
|
今は冤罪(えんざい)スレイヤーで過去を見て、許(ゆる)せない犯罪者を処刑しています。 | |
しかしそれだけでは与えられた能力を単純に活用してるだけ… 私が冤罪(えんざい)スレイヤーで感じた可能性はもっと先にある。 |
|
もっと踏み込んだ領域で冤罪スレイヤーを使うんだね。 | |
グノーシャなら当然か… |
|
将来的には冤罪(えんざい)スレイヤーで | |
死刑廃止論を処刑します 「死刑廃止論を処刑します」 |
|
死刑廃止論を!? | |
処刑!? | |
私の経験と冤罪(えんざい)スレイヤーを組み合わせれば… | |
死刑廃止論をつぶす可能性が見えてきます。 先進国にはびこる死刑廃止論を根底からくつがえしてみせますよ。 |
|
そこまで踏み込むのか。 | |
人間が踏み込んでいない未踏(みとう)の領域かもな。 チ○コむきだしの60Gが感心した。 |
|
お姉ちゃんが偉人さんになっちゃうかも。 | |
でも、お姉ちゃんだし とんでもない落とし穴があるかも。 |
|
「お姉ちゃんだし」は酷(ひど)くないですか? | |
(凶悪な落とし穴はある!) |
|
それでも続行だ! リスクごときで足を止めるわけがない! |
|
嫌な予感しかしないのー。 |
|
とにかく、これで全て説明しましたよ。 | |
納得して帰って下さい。 2人は私の死刑と無関係です。 |
|
関係ないわけないよ! 私とお姉ちゃんは家族なの! |
|
いや……俺達があんまり口出すのもどうかと思うぜ。 | |
高度なことをやろうとしてる女銃鹿の邪魔になるしな。 問題が起きてからサポートすればいいじゃねーか。 |
|
むぅ…不安なの。 | |
でも… お姉ちゃんの邪魔はしたくないかも… |
|
60G… メス… |
|
とにかく、大体の事情は分かった。今回はこれでいい。 |
|
今聞いた情報は他のグノーシャに俺から説明しておく。 |
|
え! | |
ああん? |
|
こんな事情があるならコソコソする必要はないと思うよ。 | |
お姉ちゃんの事情を他のグノーシャさんに説明して争いを回避するべきなの。 (このままだとお姉ちゃんは誤解されたままだよ) |
|
今は駄目だな! |
|
え!? | |
なんでだよ。 | |
今、私の力がばれると… | |
これから処刑する予定のグノーシャに逃げられます。 |
|
グノーシャを!? | |
処刑!? | |
凶悪犯罪に手を染めるグノーシャもいます。(過去にもいました) | |
凶悪ならばとうぜん処刑します。 |
|
人間だけでなくグノーシャの犯罪者も死刑するのか。 | |
前よりも処刑に積極的かも~。 | |
もう少し処刑をお休みしてもいいと思うよ。 |
|
冤罪(えんざい)スレイヤーを手に入れた私に停滞はありません! | |
グノーシャだろうと… 警察だろうと… 凶悪犯罪を犯せば全て悪! 悪は全て殺します! 女銃鹿は力強く宣言した。 |
|
う、うん。 お姉ちゃんらしいね。 |
|
力強く宣言する女銃鹿を見てメスは正体不明の不安を感じていた。 |
|
・・・・・・。 | |
(女銃鹿が前よりも処刑に熱心なんじゃねーのか?) | |
ちょっと前まで父親を殺したショックで処刑をやめていた女銃鹿が どういう心境の変化だ? 「女銃鹿は父親を殺したショックで処刑を中止していた」 |
|
(お姉ちゃんの心に何かが起きている?) | |
なにが? |
|
(あんなものは…殺さなければならない…) | |
あんなものは… あんなものは… あんなものは… 殺 せ ! 女銃鹿が冤罪スレイヤーで何かを睨(にら)みつける。 冤罪スレイヤーはこの世界で最も深い闇を観測していた。 「冤罪スレイヤー」 |
|
(また女銃鹿を調べるか) | |
60Gはフルチンのまま帰宅した。 |
|
次の話へ 前回の話へ TOPに戻る |