第40話 | |
60G「俺はどれだけ損すれば気が済むんだろう…… (涙目)」 |
空気がぶつかりあう音? | |
刑務所の外が騒がしいな。 |
終幕です! | |
女銃鹿が解き放った5発の弾丸が、島乃守に向かって直進した! 「女銃鹿は愛知県にいる。島乃守と60Gは岩手県にいる」 |
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銃口を向けている相手は、お前が人間だった時の父親だ! | |
60Gは私を甘く見すぎです。 | |
女銃鹿が解き放った5発の弾丸は、高度を下げながら長野県にある岩山に落下した。 「長野県にある岩山」
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弾丸が岩山に落下した? | |
強襲型スペースデブリ跳弾! | |
落下した5発の弾丸は岩と衝突! 岩と衝突した弾丸は、跳弾して天に舞い上がった。 「銃弾は岩山と衝突して天に舞い上がった」 |
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銃を極めたグノーシャの超絶技巧をお見せします。 | |
天に舞い上がった5発の弾丸は、宇宙に突入した。 そして地球の衛星軌道を周回するスペースデブリと衝突! 衝突した弾丸は下に跳ね返り、島乃守に向かって一直線に落下した。 「スペースデブリ跳弾」 「強襲型スペースデブリ跳弾の軌跡」 |
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スペースデブリ跳弾!? 痩男(やせおとこ)が使った奴か? |
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島乃守! 無数の命を殺めた罪で処刑します。 |
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あなたの死が被害者遺族の心を救済しますように。 「島乃守(しまのまもり)」 5発の弾丸は上空から島乃守を襲撃する。 島乃守と弾丸までの距離600km! 島乃守と弾丸までの距離400km! 島乃守と弾丸までの距離200km! ・・・・ ・・ |
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(刑務所の外が騒がしいが何が起きてるんだ?) | |
∞行動! | |
60Gは∞行動を使い600回移動した。 移動速度はマッハ40。 弾道ミサイルの倍近いスピードで疾駆した。 |
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間に合いやがれ! | |
60Gは終刑務所の200m手前にある森から、終刑務所に突入! 壁を登り… 壁から飛び降り… 庭を越え… 島乃守がいる1階の視聴覚室へダイブする! 「終刑務所(おわりけいむしょ)」 |
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(対応が早い!) | |
視聴覚室の窓が粉々に消し飛び… 60Gは島乃守がいる視聴覚室に突入した。 「視聴覚室」 |
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な!? | |
だれだ! | |
ヤクザの鉄砲玉! | |
答える暇はねぇ! どけぇ! |
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60Gはマッハ40のスピードで島乃守に接近し…… おおいかぶさった。 移動時に発生する衝撃波が、視聴覚室の椅子や受刑者をほこりのように吹き飛ばす。 |
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ぶぴゃ――――あ! | |
なんだこれは! | |
な……なにを…… | |
島乃守も衝撃波の直撃を喰らう。 島乃守の脳が揺れ、島乃守は一瞬で気絶した。 |
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を…を…… | |
女銃鹿の銃撃はどこだ? | |
女銃鹿のはなった5発の弾丸は…… 上空から2階の屋根を突き破って、刑務所に侵入。 5発の弾丸は摩擦熱で加熱しプラズマカッターに変異していた。 全ての対象物を溶かすプラズマの光弾! |
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って! 避けねえとやべぇ! |
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60Gは気絶した島乃守を抱きかかえ前方に跳躍する。 間一髪! 5発の弾丸は60Gの背後をかすめ… 床に着弾! 床は熱で蒸発し、直径20cmの大穴が5つ生まれた。 |
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殺す気か! マジで殺す気なのか! |
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60Gは直径20cmの大穴を見て驚愕した。 |
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下手したら俺も死ぬかもな。 女銃鹿さんマジすぎだろ。 |
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・・・・・。 | |
60Gは気絶した島乃守を、右肩に乗せてかかえこんだ。 そして突入した窓から外にでた。 |
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強襲型スペースデブリ跳弾に対応した? これが∞行動。 |
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女銃鹿どうなった? 悪人は処刑できたか? |
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まだ島乃守は健在です。 次は仕留めます。 |
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ピンポイントで島乃守の眉間を狙います。 |
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・・・・・。 | |
女銃鹿は静かに目を閉じて拳銃の引き金を1回引く。 ∞の銃弾が火を噴き…… 銃弾は島乃守の眉間に吸い込まれるように直進した。 |
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最速、精密、静穏の弾丸です。 60Gは反応すらできません。 |
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銃弾は光速を越えたスピードで襲いかかる。 銃弾は瞬く間もあたえず、静かに60Gの目の前に出現した。 ・・・・・・ ・・・・ ・・ |
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効かんわ! ボケ! |
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60Gは∞行動を使い、銃弾を300回殴って叩き落とした。 |
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!? | |
くそ……手が痛ぇ…… 下手したら拳が砕けてたぞ。 |
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最速、精密、静穏の銃弾をこぶしで叩き落とした!? | |
やばいな… | |
このままだと遠くから削られて負けるだけだ… ∞射程が使える女銃鹿から逃げるのは不可能。 島乃守をかかえたまま接近戦に持ち込んで、叩きのめすしかない。 |
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∞行動で走れば女銃鹿がいる場所まで3分で到着する。 | |
それまで女銃鹿の銃撃を耐えきれるか…… |
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60Gを止めなければ処刑は不可能ですね。 | |
どうするんだ? | |
私が使える一番高度な銃撃でしとめます。 |
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一番高度な銃撃? | |
殲滅型スペースデブリ跳弾です。 | |
女銃鹿は手慣れた手つきでニューナンブm60のシリンダーを開き、排きょうし、銃弾を1発ずつ装填した。 |
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実戦では使うタイミングが難しい銃撃ですが、三号君が守ってくれるので安心して使えます。 |
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お……おう。 防御はまかせろ。 |
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三号は軽くはにかんだ。 |
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行きますよ! 60G! |
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女銃鹿は銃を構え引き金に指を置いた。 |
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行くぞ! 女銃鹿! |
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60Gが島乃守をかかえながら、マッハ40のスピードで走った! |
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逃しません! | |
殲滅型スペースデブリ跳弾 |
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女銃鹿のニューナンブm60が4回吠えた! |
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さっそくきやがったか! | |
女銃鹿のはなった弾丸は、長野県の岩山に向かって直進した。 「長野県の岩山」 |
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無限に続く跳弾は回避不可能です。 | |
女銃鹿のはなった4発の弾丸は、長野県の岩山に衝突! 跳弾し宇宙に向かってまっすぐ飛翔した。 「岩山で跳弾」 宇宙に飛翔した弾丸は、スぺースデブリに衝突! 岩山に向かって降下した。 「スぺ―スデブリで跳弾」 |
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さっきと同じ攻撃か? | |
さっきの強襲型スペースデブリ跳弾とは一味違います。 | |
弾丸は加速しながら跳弾を繰り返す。 岩にぶつかった弾丸は… スペースデブリに向かって跳弾した。 スペースデブリにぶつかった弾丸は… 岩に向かって跳弾した。 「殲滅型スペースデブリ跳弾の軌跡」 何度も跳弾した。 何度も跳弾し続ける。 弾丸は加速しながら何百回も天地を往来した! 「殲滅型スペースデブリ跳弾」 |
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な・・・なんだこれ! これが計算した攻撃なのか! |
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天地を往来する弾丸は、高速で移動する60Gに襲いかかる。 |
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60Gでもこれは避けられません。 | |
島乃守だけは! 島乃守だけは守りきる! |
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60Gは、右肩に乗せてかかえこんだ島乃守を気づかいながら、高速で移動した。 |
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来ますよ。 | |
むお! | |
60Gは殲滅型スペースデブリ跳弾に対応できない。 跳弾は布に穴をあけるミシン針のように60Gを何度も何度も貫いた! 60Gの右手を貫いた。 60Gの右モモを貫いた。 60Gの左足を貫いた。 60Gの左わき腹を貫いた。 |
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ごぷっ! | |
血まみれになった60Gは、岩手県の山中でアゴから無様に転倒した。 |
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次で島乃守を処刑します。 | |
・・・・・。 | |
60Gは心の奥底から絶望した。 正直なところ…… 途中でばっくれてお家に帰りたくなった。 |
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